株価指数先物【寄り前】 +1σ接近では押し目狙いのロング対応

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 45200 +150 (+0.33%)
TOPIX先物 3164.5 +11.5 (+0.36%) 
シカゴ日経平均先物 45130 +80
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇した。8月の米個人消費支出(PCE)統計で、食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数が予想通りだったことで、改めて追加利下げ期待が継続するとの見方に向かわせたようだ。9月のミシガン大消費者態度指数(確報値)や期待インフレ率が予想を下回ったことも材料視されている。

 S&P500業種別指数は、自動車・同部品、公益事業、耐久消費財・アパレル、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した。一方で、食品・生活必需品小売、テクノロジー・ハード・機器の2セクターが下落。NYダウ構成銘柄では、ボーイング、トラベラーズ、メルク、ジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。半面、シスコシステムズ、アップル、コカ・コーラ、ユナイテッド・ヘルス・グループが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比80円高の4万5130円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比80円高の4万5130円で始まった。その後軟化し、4万4920円と節目の4万5000円を割り込む場面もみられた。ただし、売り一巡後はショートカバーが入る形で切り返しており、米国市場の取引開始後には4万5220円まで買われた。その後は再び4万5000円を割り込む場面もあったが、終盤にかけて切り返しており、4万5200円で取引を終えている。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。ナイトセッションで4万5000円を割り込む場面がみられたものの、同水準での底堅さは意識されそうである。ボリンジャーバンドの+1σ(4万4880円)に接近してきたことで、いったんはリバウンドが入りやすいタイミングであろう。+1σが支持線として機能するようだと、+2σ(4万6140円)とのレンジ内での推移が意識されやすく、+1σ接近では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。

 一方で、積極的なロングの動きは期待しにくい。先週末には「トランプ大統領が海外製半導体への依存度を下げるため、半導体の輸入縮小計画を検討」と伝わり、アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]などへの売りを誘い、相対的に日経平均型の弱さにつながっていた。

 指数インパクトの大きい値がさハイテク株の調整が継続するようだと、日経平均型の重荷になりそうである。+1σ水準を支持線としたリバウンドから、オプション権利行使価格の4万5000円から4万5500円のレンジでの推移を想定する。まずはハイテク株のリバウンドを見極めたいところである。4万5000円を割り込む局面ではショートを誘うことが想定されるが、10月4日に投開票される自民党総裁選を控えていることで、早い段階でショートカバーに向かわせそうだ。

 26日の米VIX指数は15.29(25日は16.74)に低下した。一時17.05まで上昇した後は、75日移動平均線(16.39)および25日線(15.56)を下回ってきた。週末の雇用統計やトランプ大統領発言などが警戒されて不安定な動きを続けそうだが、ひとまずリスク選好に傾きやすいとみられる。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.28倍に低下した。ハイテク株が売られる一方で、権利付き最終日による需給面の影響もあって相対的にTOPIX型優位になった。+1σ(14.26倍)までの低下を経て、リバランスの動きが入るかが注目されそうだ。ただし、ハイテク株の調整が継続するようだと、+1σを割り込んでNTショートによるスプレッド狙いに向かわせる可能性もあるため、見極めが必要なところだ。

株探ニュース

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