株価指数先物【引け後】 +1σを割り込み、4万5000円が抵抗に変わる可能性も

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪12月限
日経225先物 44930 -200 (-0.44%)
TOPIX先物 3137.0 -3.0 (-0.09%)

 日経225先物(12月限)は前日比200円安の4万4930円で取引を終了。寄り付きは4万5120円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万5170円)を下回り、やや売りが先行した。直後につけた4万5150円を高値に軟化し、節目の4万5000円を割り込むと、前場中盤に4万4780円まで下落幅を広げる場面もみられた。

 ただし、売り一巡後は前場終盤にかけてショートカバーが入り、4万5000円を回復。ランチタイムで下落幅を縮め、後場の取引開始直後には4万5180円と、朝方につけた高値を上回る場面もみられた。買い一巡後は4万5100円~4万5180円辺りで保ち合いを続けたが、終盤にかけてレンジを下抜け、節目の4万5000円を割り込んで終えた。

 ソフトバンクグループ<9984>[東証P]が寄り付き直後に下へのバイアスが強まり、アドバンテスト<6857>[東証P]も軟化したことで、先物市場でもショートを誘ったようである。日経225先物はボリンジャーバンドの+1σ(4万4980円)を割り込んだ辺りからショートが強まる形だった。ただし、積極的にポジションを傾ける動きは限られており、売り一巡後は押し目待ち狙いのロングのほか、早い段階でショートカバーに向かわせている。

 後場中盤辺りまでは4万5000円を上回って底堅さが意識されていたが、終盤にかけては持ち高調整に伴うロング解消の動きとみられ、若干ながら+1σを割り込んで終えている。ナイトセッションで+1σは4万5050円に上昇しており、同バンドを明確に下放れてきた。4万5000円が抵抗に変わる可能性も出てきたため、投資家心理を神経質にさせそうだ。

 本日は半導体や人工知能(AI)関連株の弱さが目立った一方で、日銀の利上げ観測を背景に保険やメガバンクなど金融セクターに資金がシフトしていた。9月末のリバランスもあろうが、10月以降もAI関連株の調整が続くようだと、日経平均株価の重荷になる可能性があり、物色対象の変化を見極めたいところである。

 週足では上向きで推移する+2σ(4万6210円)から放れ、+1σ(4万4340円)に接近してきた。米国では10月から始まる2026会計年度の予算が成立しておらず、政府機関の一部閉鎖懸念により持ち高を調整した面もあるとみられる。閉鎖回避に向けて進展がなければ+1σ水準を狙ったショートが強まる展開もありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の4万4250円から4万5250円辺りと、やや広めのレンジを想定しておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で14.32倍に低下した。一時14.40倍をつけたが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の値動きが不安定であり、リバランスが入っている。その後14.31倍に低下する場面があったが、+1σ(14.31倍)が支持線として意識されており、同バンドが支持線として機能するかを見極めたい。明確に割り込んでくると、NTショートに振れやすくなりそうだ。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5644枚、ソシエテジェネラル証券が1万3143枚、JPモルガン証券が3794枚、サスケハナ・ホンコンが3780枚、SBI証券が2158枚、モルガンMUFG証券が1415枚、バークレイズ証券が1370枚、日産証券が1362枚、ゴールドマン証券が1334枚、松井証券が790枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が3万3115枚、ソシエテジェネラル証券が2万8754枚、バークレイズ証券が9935枚、JPモルガン証券が9117枚、ゴールドマン証券が8538枚、モルガンMUFG証券が4503枚、ビーオブエー証券が3403枚、野村証券が2688枚、みずほ証券が2411枚、シティグループ証券が2254枚だった。

株探ニュース

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