NY原油市況=反発、米大統領の対中強硬姿勢のトーンダウンで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2025/11     59.00      60.17      59.00      59.49      + 0.59
  2025/12     58.65      59.69      58.41      59.07      + 0.59
  2026/01     58.38      59.44      58.38      58.89      + 0.62
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電            1,003,466             2,058,633   (+ 48,965)
                    帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2025/11     224.97    + 4.53
                   2025/12     222.40    + 3.81
改質ガソリン        2025/11     184.38    + 2.34
                   2025/12     179.76    + 2.17

注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反発。終値の前営業日比は、期近2限月がともに0.59ドル
高、その他の限月は0.62〜0.71ドル高。中心限月の11月限は0.59ドル
高の59.49ドル。

 底割れで下げ幅が大きくなった10日の急落に対する修正高。その急落の主因となっ
ていたトランプ米大統領の中国に対する強硬姿勢がトーンダウンするなか、17日に開
催予定の米ウクライナ首脳会談で、巡航ミサイル「トマホーク」の供与が協議されると
の観測で、今後もロシアの石油施設攻撃が続きさらに同国からの原油や石油製品の供給
が細るとの見方にも支援された。この日発表された石油輸出国機構(OPEC)の月報
は世界需要の伸びが今年、来年ともに据え置きとなったことでインパクトはなかった。
 外部市場では米株が大幅高となったことも好感された。

 11月限は59.00ドルで取引を開始。アジアの時間帯の時間外取引から上昇し
て、欧州の時間帯にかけて、59ドル台後半を中心に推移。この時にこの日の高値とな
る60.17ドルを付けた。米国の時間帯にはさらに下値を拡大して、59ドル台で広
めのもみ合いが続いた。
 中国のレアアース輸出規制強化に対して、10日に「対中100%追加関税」と発言
して強硬な姿勢を示していたトランプ米大統領だが、12日にはSNSに「中国に対し
て心配しないように。すべてがうまくいくだろう」と投稿するなどトーンダウンしてい
る。

 この日米ホワイトハウス当局者が明らかにしたところによると、17日にトランプ米
大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が会談する予定。巡航ミサイル「トマホー
ク」の供与が協議されるとみられている。

 この日発表されたOPEC月報では、2025年の世界需要の伸びが日量130万バ
レル、2026年が同140万バレルと、ともに前月見通しから据え置かれた。
 9月のOPEC加盟国原油生産量は同2844万バレルと、前月から同52万バレル
増加した。
 改質ガソリン、ヒーティングオイルともに急反発。ともに原油以上の上げ幅となり、
クラックスプレッド(製品と原油のサヤ)が拡大した。とくにヒーティングオイルの上
げ幅が大きくなった。
今日の材料
・トランプ米大統領の中国に対する強硬姿勢がトーンダウン。
・17日の米ウクライナ首脳会談で、巡航ミサイル「トマホーク」供与が協議か。
・2025年の世界需要の伸びが日量130万バレル、2026年が同140万バレル
 と、ともに前月見通しから据え置は=OPEC月報。
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