[今日の視点]貴金属=急伸、米中の貿易摩擦に対する懸念で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、急伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢とな
ろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろ
う。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は139.78ドル
高の4113.24ドル、銀が246セント高の5239セント、プラチナが
36.69ドル高の1637.90ドル、パラジウムは92.93ドル高の
1484.00ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=152.35/37円で、前営業日の
大引け時点から0.35円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が2万0350円前後、銀は246.8円前後、プラチナ
は7720円前後、パラジウムは7000円前後。
【NY金は米中の貿易摩擦に対する懸念が支援】
 金はきのうの海外市場は、米中の貿易摩擦に対する懸念を受けて買い優勢となった。
 金は米中の貿易摩擦に対する懸念が支援要因になった。トランプ米大統領は、中国に
よるレアアース(希土類)の輸出規制強化に反発を示し、100%の対中追加関税を
11月から課すと表明した。ただ12日に「中国のことは心配するな。大丈夫だ」と投
稿し、強硬姿勢は軟化した。またベセント米財務長官は、米大統領が10月下旬に韓国
で習氏と会談する予定に変更はないとの見方を示した。今後の協議で追加関税を回避で
きるかどうかを確認したい。
 イスラム組織ハマスは、イスラエルとの停戦合意の第1段階として、生存人質20人
を解放した。トランプ米大統領は、エジプトで開催されたパレスチナ自治区ガザの和平
を巡る首脳会議で、仲介役を務めたエジプト、カタール、トルコと共にガザ停戦に関す
る文書に署名した。米大統領はガザ地区の復興がこれから始まるとし、復興には非武装
化が必要になるとの認識を示した。ただイスラム組織ハマスはガザ地区での支配力の回
復を図っており、ハマスに対抗する勢力との抗争で13日までに少なくとも33人が死
亡した。
 銀はきのうの海外市場は、米中の貿易摩擦に対する懸念や金急伸を受けて買い優勢と
なった。
【プラチナは金急伸や株高が支援】
 プラチナはきのうの海外市場は、金急伸や株高を受けて買い優勢となった。
 プラチナは金急伸や株高が支援要因になった。トランプ米大統領の対中関税発言を受
けて金が急伸した。一方、強硬姿勢が軟化したことから株高に振れた。上海プラチナの
出来高が急増しており、高値での買いが続くかどうかを確認したい。
<今日の予定>
・英雇用統計 2025年9月(国立統計局)
・独消費者物価指数 2025年9月確報(連邦統計庁)
・独景況感指数 2025年10月(ZEW)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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