貴金属は、続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢とな ろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろ う。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は17.01ドル高 の4210.81ドル、銀が60セント高の5296セント、プラチナが5.48ドル 高の1663.78ドル、パラジウムは15.64ドル高の1550.00ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.91/93円で、前営業日の 大引け時点から0.11円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が2万0870円前後、銀は249.0円前後、プラチナ は8015円前後、パラジウムは7400円前後。 【NY金は逃避買いが支援】 金はきのうの海外市場は、逃避買いなどが入って史上最高値を更新した。 金は逃避買いが支援要因になった。米中の貿易摩擦に対する懸念や米政府機関閉鎖、 米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて安全資産として買われた。ベセン ト財務長官は米国は中国との対立激化もデカップリング(分断)を望んでいないとしつ つも、中国が信頼できない供給国であることが判明すれば、行動を起こさざるを得なく なるだろうと述べた。グリア米通商代表部(USTR)代表は中国によるレアアース (希土類)輸出規制の大幅拡大は、過去6カ月間にわたる米中通商合意を完全に反故 (ほご)にするものとの見解を示した。 米西部カリフォルニア州サンフランシスコの連邦地方裁判所は、トランプ政権による 政府機関閉鎖中の職員削減について、労組側が提起した訴訟の審理が行われる間の差し 止めを命令した。ホワイトハウスはトランプ大統領の意向を受け、相当規模の政府職員 解雇を開始したと表明。14日に政権が裁判所に提出した書類によると、これまでに解 雇を通知された職員は8つの機関で約4100人に上る。 ヘグセス米国防長官は、ウクライナでの紛争が終結しなければ、米国と同盟国はロシ アの侵攻継続を巡り「代償を課すために必要な措置を講じる」と述べた。またトランプ 米大統領は、イスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザでの停戦合意を履行しなけれ ば、イスラエル軍によるガザでの戦闘再開を認めることを検討すると述べた。 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 【プラチナは米利下げ見通しや金堅調が支援】 プラチナはきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金堅 調を受けて買い優勢となった。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金堅調が支援要因になっ た。パウエル米FRB議長が講演で、米経済見通しは9月会合以降変わっていないと見 受けられると述べ、利下げ見通しが強い。一方、10月のニューヨーク連銀製造業景況 指数は10.7と前月のマイナス8.7から上昇した。市場予想は0.1。受注と出荷 の改善が追い風となった。 <今日の予定> ・機械受注 2025年8月(内閣府) ・英貿易収支 2025年8月(国立統計局) ・英鉱工業生産指数 2025年8月(国立統計局) ・ユーロ圏貿易収支 2025年8月(EUROSTAT) ・米小売売上高 2025年9月(商務省)、発表延期見通し ・米新規失業保険申請件数(労働省)、発表延期見通し ・米生産者物価指数 2025年9月(労働省)、発表延期見通し ・米製造業景況指数 2025年10月(フィラデルフィア連銀) ・米企業在庫 2025年8月(商務省)、発表延期見通し MINKABU PRESS 東海林勇行
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