［本日の見通し］石油＝堅調、トランプ米大統領の態度は様変わり

　日中取引開始後、原油の２０２６年３月限は堅調。ただ、夜間取引のレンジ内を維持
しており、動意は限定的。
　トランプ米大統領と習近平主席による初会談を控えて、金融市場は楽観的な方向へ傾
いた一方、ウクライナ戦争の行方は不透明である。
　ロシア産原油の購入停止という米国の要求を中国が受け入れたならば、ウクライナ戦
争を継続するための費用に窮するのはロシアだ。トランプ米大統領はウクライナについ
ての合意が成立するまでプーチン大統領と会談しないと述べるなど、態度は強硬的だ。
８月の米ロ首脳会談や、中止となった今月末の米ロ首脳会談のそもそもの目的は不明確
で、トランプ米大統領の意図は闇の中だったが、同大統領は一転して合意が成立するま
で会わないとまで言い出した。タコ（ＴＡＣＯ）取引が得意なトランプ米大統領らしい
といえばそれまでだとしても、対話を匂わせて時間的な猶予を得ようとしている可能性
がある。米国とロシアの直接的な衝突を引き続き警戒しておくべきか。
　時間外取引でニューヨーク原油１２月限は前日比０．４９ドル高の６１．９９ドルで
取引されている。本日これまでのレンジは６１．７７ドルから６２．１７ドル。
　原油３月限の予想レンジは６万０７００円から６万１７００円、ガソリン先限は７万
９５００円から８万０５００円、灯油先限は８万４５００円から８万５５００円。
MINKABU PRESS

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