【これからの見通し】高市トレードに沸く市場、日経平均5万円、為替相場は円安に 海外市場への波及はどうか

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】高市トレードに沸く市場、日経平均5万円、為替相場は円安に 海外市場への波及はどうか

 週明けの東京市場では、日経平均は初の5万円台を記録した。これとともにドル円も153円台に乗せる動きをみせている。ただ、為替市場の値動きは日経平均ほどの熱狂度はなく、淡々と円安が進行している印象だ。いわゆる高市トレードが進行するなかで、ドル円相場は介入警戒感とともに高所恐怖症が見え始める面もあるようだ。値動きは慎重になってきている。

 この後の海外市場でもリスク選好的な流れが継続するのかどうかが焦点となろう。米中貿易協議について、ベッセント米財務長官は中国高官との会談が良好だったと発言している。市場にとっては対中100%関税が事実上取り下げられたことが安心を広げている。トランプ大統領も「われわれは習主席と素晴らしい会談を行うつもりだ」「習主席との取引は成功すると思う」と前向きに発言している。いわゆるTACO取引の最たるものであろう。

 ただ、トランプ大統領は対ロシアや対カナダには強硬姿勢を鮮明にしている。また、韓国との貿易協議についても行き詰まっており、今週の早期合意の可能性は低くなっているもよう。

 まずは、先週末の米株高の持続性を確認したいところだ。そして、ドル円相場の153円台が定着するのかどうかもみてゆく必要があろう。

 このあとの海外市場で発表される経済指標は、トルコ雇用統計(9月)、香港貿易収支(9月)、ドイツIfo景況感指数(10月)、ユーロ圏マネーサプライM3(9月)、メキシコ貿易収支(9月)など。米耐久財受注(速報値)(9月)については発表が延期される公算が高い。ドイツIfo景況感指数の市場予想は88.0と前回の87.7からやや改善する見込みになっている。

 発言イベント関連では、ブロック豪中銀総裁が討論会に出席する予定。今週の米欧金融政策イベントを控えて、いずれの当局者も金融政策などに関する発言を控えるブラックアウト期間に入っている。そのほかには、米2年債入札(690億ドル)と米5年債入札(700億ドル)が実施される。英国市場と欧州市場は冬時間に移行しており、経済統計発表は1時間後ずれする。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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