【本日の見通し】日銀・ECBにらむ展開 昨日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は市場予想通りの0.25%利下げとなった。その後のパウエル議長会見で「12月の利下げは決して確定した結論には程遠い」との発言があり、ドル高が進んだ。市場は12月の利下げをほぼ完全に織り込んでいたが、議長は会合毎の判断との姿勢を崩さず、過度な期待をけん制した。FOMC前まで90%を超える織り込みとなっていた12月の利下げは、60%台まで落ち込んでいる。 ドル円は一時153円台まで上昇。ただ、利下げ見通しが大勢であることには違いがなく、高値からは少し調整が入った。今日の日銀金融政策決定会合、ECB理事会待ちとなっている面もある。ともに政策金利は据え置き見通し。日銀については利上げ圧力が高まっており、声明などで利上げに向けた姿勢を示す可能性がある。この場合は円高材料となるため、ドル円の上値を抑えている。 この後は昼前後の日銀待ち。声明や、今会合が発表される回に当たっている経済・物価情勢の展望(展望レポート)での物価見通し引き上げなどが見られると円買いとなりそう。 ドル円は152円台を中心とした推移から、日銀会合などを経てどこまで流れが出てくるか。リスクはやや下方向も、無難に過ぎれば昨日のFOMCの影響が再度強まってドル買いとなる可能性に注意。 ユーロドルはパウエル発言を受けたドル高に一時1.1570台を付けた。ECB理事会は波乱要素が少なく、この後も上値の重い展開が続きそう。 ポンドドルは1.3150を割り込む場面が見られた。英財政赤字懸念からもともとポンド売りが出やすくなっており、ユーロ以上に上値が重くなりそう。FOMC後の安値を割り込んで下げる可能性も十分にある。 ユーロ円はドル主導で昨日ははっきりした動きにならず。この後はドル円次第の面が大きい。リスクはやや下方向も、日銀次第の面が大きく、上下ともに警戒。 ポンド円も同様にドル主導の中での推移。ポンド単体で売りが出ている分、ユーロ円以上に下げやすい地合い。昨日の200円台半ばトライからは反発してきているが、再び下を試す場面もありそう。 MINKABUPRESS 山岡
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