[今日の視点]貴金属=金とプラチナは続落、NY安が弱材料視される

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金、プラチナは続落で寄り付く見通し。金はニューヨーク金の反落でドル
建て現物相場が3930ドル台に下落から売り優勢を見込む。プラチナ系貴金属(PG
M)はプラチナがニューヨーク安を受けたドル建て現物相場の下落から軟調な展開を予
想。銀は玉の出方次第。パラジウムは出来ず。
 午前8時7分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は42.85ドル安の
3936.45ドル、銀が47セント安の4715セント、プラチナが17.86ドル
安の1539.60ドル、パラジウムは6.58ドル安の1400.50ドル。
 午前8時7分現在のドル・円相場は1ドル=153.64/65円で、前営業日の大
引け時点から0.08円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万9730円前後、銀は230.0円前後、プラチナ
は7130円前後、パラジウムは7000円前後。
【米経済不安が高まるなかリスク回避の動きが金を圧迫】
 金は米経済不安を受けたリスク回避の動きや追加利下げ期待の後退が圧迫要因になっ
ている。米国では引き続き政府機関の一部機関が閉鎖されており、最新の米経済の状況
を判断する材料に乏しい状態が続いていることが不安要因。米政府の閉鎖に加え10月
の米ISM製造業購買担当者景気指数が8カ月連続で好景気・不景気の分岐点の50を
下回ったことが明らかとなったうえ、米政府による関税引き上げがサプライヤーの納入
時間に影響を与えていることが明らかになったことが米経済不安を高めている。
 今週は5日に10月ADP雇用統計、7日に米労働省による雇用統計の発表が予定さ
れている。米労働省による雇用統計は9月分は政府一部機関閉鎖の影響で発表が延期さ
れているが、今回予定通りに発表が行われるようであれば現時点では不透明感の強い米
雇用情勢の状況がようやく把握できることになる。今回も発表が見送られるならば、米
雇用情勢の不透明感から金市場の下支え要因になってきそうだ。
 また、米国で予算案を巡る協議に進展が見られるようであれば安全資産を求める動き
が後退する可能性もあるため、米予算案を巡る動きも注目要因となる。
 銀は海外市場は、NY金の軟調やドル高などで売り優勢となった。元々、投機色が濃
い市場であり、金より値動きが荒い。
 JPX金先限は夜間取引で1万9718円まで下落。下げ幅を縮小し、1万9750
円で夜間取引を終えた。日中取引は1万9700円が支持線になると予想。
【プラチナは金軟調に追随】
 プラチナは海外市場は、軟調となったNY金に追随安となった。
 プラチナはニューヨーク金が軟調となったことに加え、米株式市場が割高感のあるハ
イテク関連株を中心に軟調で終えたことが弱材料視されて続落した。また、連邦準備理
事会(FRB)関係者による12月の追加利下げを否定する発言が続いていることも、
引き続き、弱材料視された。
 JPXプラチナ先限は夜間取引で7114円まで下落。下値を切り上げ、7175円
で引けた。日中取引は午前中は下げ幅拡大も下値堅く推移予想。午後は一段安を警戒す
べき場面。
<今日の予定>
== ニュージーランド ==
【経済】06:45雇用統計 2025年7-9月期  (NZ統計局)
== 日本 ==
【経済】08:50金融政策決定会合議事要旨公表 9月18-19日分  (日本銀行)
【朔望】22:20満月 満月
== 中国 ==
【経済】10:45サービス業購買担当者景況指数 2025年10月  (RatingDog)
== ユーロ圏 ==
【経済】18:00サービス業購買担当者景況指数 2025年10月確報  (Markit)
【経済】18:00購買担当者総合景況指数 2025年10月確報  (Markit)
【経済】19:00生産者物価指数 2025年9月  (EUROSTAT)
== ドイツ ==
【経済】16:00製造業受注 2025年9月  (経済技術省)
== フランス ==
【経済】16:45鉱工業生産指数 2025年9月  (INSEE)
== アメリカ ==
【経済】21:00住宅ローン申請指数  (MBA)
【経済】22:15雇用統計 2025年10月  (ADP)
【経済】11/6 00:00非製造業景況指数 2025年10月  (ISM)
【工業】11/6 00:30 週間石油統計
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