【市況】 金は続落。先月末で調整安が一巡し戻りを試していたものの、再び売りが強まってい る。一時期不安定だった米国債市場は安定感を取り戻しているうえ、米国とBRICS 諸国の経済的な衝突が激しさを増しているわけでもなく、ドル離れを背景とした金相場 の上昇には調整圧力が持続している。ただ、ウクライナ戦争が続くなか、米国やロシア が核兵器をちらつかせつつ、双方を威嚇していることは安全資産の支援要因。 午前11時21分現在の前営業日比は、金標準が311〜217円安、金ミニが 313.5〜220円安、ゴールドスポットが388円高、銀が3.0円高。 午前11時21分現在の出来高は、金が1万9740枚、金ミニが2万2946枚、 ゴールドスポットが1046枚、銀が1枚。 【ロシアはベネズエラを軍事的に支援するのか?】 南米ベネズエラのマドゥロ政権の転覆を狙って、米軍が攻撃を開始するとの観測が高 まっている。米ニューヨーク・タイムズによると、米国はベネズエラ軍事基地への空 爆、派兵によるマドゥロ大統領の殺害や確保、油田や飛行場の制圧などを検討している もよう。米大手メディアの威嚇が続くなか、殺害を恐れたマドゥロ大統領が亡命を果た せば軍事衝突もなく、米国は目的を達成する見通しだが、今のところマドゥロ大統領に 動きは見られない。 一方、ロシア下院議員のアレクセイ・ジュラフリョフ氏はベネズエラに新型中距離弾 道ミサイル「オレシュニク」を供給する可能性があると述べた。オレシュニクの射程は 5500キロと報道されており、ベネズエラに配備された場合、米国本土のほとんどが 射程に入る。核弾頭も搭載可能。 日中取引開始後、金先限は1万9632円までまで下げ幅を拡大。ドル建て現物相場 の変動は限定的だが、円高・ドル安が重しとなった。円相場は1ドル=153円前半で 円買いが優勢。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は小動き。前日安値圏でもみ合っており、アジア時間帯の変動 は乏しい。午前11時18分現在、3940.94ドルで推移。 MINKABU PRESS
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