【前週のレビュー】ニューヨーク原油1月限は11月28日午後時点でここまでの高値 は59.17ドル。チャート的にはこのまま60ドルの節目に向かうか否かが注目され る。材料的には週末の石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合、和平を巡るウ クライナと米国の代表団の協議に注目したいとした。 【NY原油1月限が60ドルの節目テスト】 ニューヨーク原油1月限は一代安値の54.72ドルから一代高値の71.38ドル までの上げ幅に対する78.6%押しに当たる58.29ドルを支持線として、上値は 5日の高値60.02ドルまでのもみ合いとなっている。60ドルの節目を明確に上抜 けるようであれば、11月上旬まで強い上値抵抗となっていた前述の64.8%押しの 61.08ドル辺りまで上値余地が拡大することになる。 材料的には、まず11月30日に実施された石油輸出国機構(OPEC)プラス会合 については、2026年第1四半期の原油生産量の据え置き(有志8カ国の増産停止) で合意。さらに継続中の日量200万バレルの協調減産を2026年末まで続けること で合意した。 同日に米フロリダ州で行われた米当局者とウクライナ代表団の和平協議に進展が見ら れなかったうえ、2日にプーチン露大統領とウィトコフ米特使がウクライナとの和平に 向けた協議を行ったが、和平進展期待とは裏腹にプーチン大統領は強硬な姿勢を崩さな かった。従来通りのウクライナに領土の譲渡を主張して、欧州に対しては「戦う準備あ る」と警告して、むしろ地政学的リスクが増している。 またウクライナ和平条件を巡り、米国と英独仏の主張の対立が深刻化していることも 見逃せず、今後も和平協議は難航することが予想される。 一方、ウクライナ側のロシア攻撃も激化している。11月29日にウクライナが黒海 沿岸のロシアの石油積み出し港、ノボロシースク港に向かっていた「影の船団」のタン ター2隻をドローン攻撃。これをプーチン露大統領は「海賊行為」として、ウクライナ を支援する国々の船舶に対して報復する可能性を検討するとした。 さらにウクライナの攻撃で、カザフ原油の80%を輸出しているカスピ海パイプライ ン・コンソーシアム(CPC)の黒海側の施設が被害を受けて稼働停止(その後一部復 旧)した。 もう一つ見逃せないが、米国とベネズエラの緊迫化である。11月から米メディアが 米国のベネズエラ空爆の可能性を指摘してきたが、2日にトランプ米大統領が自身の SNSでベネズエラ上空と周辺空域の「全面閉鎖」を警告し、空爆懸念が一気に強まっ ている。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は高値圏のもみ合い。4万7000ド ル台後半のもみ合いとなっている。 ドルインデックスは軟化。98ポイント台後半まで下落している。 【プーチン露大統領が訪印】 インドが米国の意向を受けて原油の輸入元をロシアからシフトさせる動きを見せてい るが、4日からプーチン露大統領が国賓として訪印している。5日にはモディ首相と首 脳会談しているが、ロシア産原油の購入継続についても協議されたとみられており続報 に注目したい。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である5月限は21日移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中 心線(6万0660円辺り)を割り込みレンジダウンしてきた。直近は中心線を上値抵 抗して、6万円の節目に近い−1シグマ(6万0120円辺り)を挟んだもみ合いとな っている。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油1月限はボリンジャーバンドの中心線(59.23ドル辺り)を中 心にして、−1シグマ(58.46ドル辺り)とほぼ60ドル水準である1シグマ (60.00ドル辺り)の間のもみ合い。直近は上限を試している。 ブレント原油2月限もほぼ同様に、ボリンジャーバンドの−1シグマ(62.29ド ル辺り)と1シグマ(63.80ドル辺り)の間のもみ合い。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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