[12月15日からの展望]
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週間高低(カッコ内は日付) 12月8日〜12月12日
<国内> 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週比
26年05月限 325.4 331.7(10) 323.9(8) 330.8 + 5.4
RSS先限 324.0 329.0(10) 324.0(8) 329.0 + 4.0
TSR20 265.0 268.0(8) 265.0(8) 265.0 - 3.0
上海1月限 15095 15260(10) 15020(9) 15255 + 195
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東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 155.75円 前週末比 1.23 円安
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【前週までのレビュー】JPXゴムRSS3は、直近の上昇を主導した海外勢の買い
越しが急減した。このため、自律反発があっても戻りは限定的とみた。
【上値は重い】
JPXゴムRSS3号の活発限月5月限は、戻り一服となっている。11月28日に
344.4円まで上値を伸ばした後、321円台まで急落、その後、330円付近での
取引となっている。330円超では、上値がやや重い。直近の上昇を主導した海外勢
は、買い越しから売り越しに転じた。また、産地価格は、記録的な豪雨に見舞われたに
もかかわらず下落している。供給不安のシナリオは描かれず、買いは盛り上がらず。現
状、円安が支援材料となっているが、19日の日銀金融政策決定会合では、利上げが確
実視されている。これらを鑑みると、目先、上値の重い展開が予想される。
【産地価格は下落】
東南アジアを襲った豪雨により閉鎖されていたタイ現物市場が、8日に再開された。
8日に提示されたタイ南部の天然ゴム主要積み出し港のソンクラ渡しのオファー価格
は、66.54バーツ、非常事態宣言が発令される直前の先月21日の67.94バー
ツを下回った。また、9日のオファー価格は、前日比0.50バーツ安の66.04バ
ーツ、11日は66.08バーツと供給不安を懸念としたオファー価格の上昇は見られ
ない。
豪雨により長時間に渡りゴム樹の根が水没したことから、今後、根腐れを起こし、ゴ
ムの供給が細る可能性はある。ただ、現時点でオファー価格が上昇しないところをみる
と、産地は根腐れの懸念も少ないと考えているようだ。
【中国CPIは上昇も、PPIはマイナス幅拡大、】
中国国家統計局が10日に発表した11月の消費者物価指数(CPI)は、前年比
0.7%上昇となり、2カ月連続でのプラスとなったうえ、1年9カ月ぶりの高い伸び
となった。食品価格の上昇が起因した。また、食品とエネルギーを除くコアは、同1.
2%上昇となり、10月と同じだった。ただ、自動車やバイクは2.0%低下となって
おり、依然として耐久財の需要は弱い。また、同時に発表された11月の生産者物価指
数(PPI)は、前年比2.2%の下落となり、38カ月連続の低下となり、マイナス
幅も前月の2.1%低下から拡大した。
CPIは高い伸びを示したが、PPIのマイナス幅が拡大しており、中国のデフレ懸
念は解消されていない。また、耐久財の需要の弱さをみても、中国景気の不調が伺え
る。天然ゴム価格にとっては弱材料視される。
【上海ゴムはもみ合い】
上海ゴムは、もみ合いとなった。中心限月の5月限は、11月5日に1万4825元
まで下落後、押し目を拾われ、11月21日には1万5640元まで上昇した際は、1
万5500元超で戻り売りを浴びた。現状、1万5000〜1万5500元前後でのレ
ンジ相場が続いている。ファンダメンタルズからゴム独自の支援材料は見当たらない。
チャート的には1万5000元付近の買いをこなせば10月20日の安値1万4655
元を目指すことになる。
【東京ゴム活発限月の5月限のテクニカル要因】
ゴムRSS3号の活発限月の5月限は、調整高場面となった。11月下旬からの値動
きを確認すると、11月19日に一代の高値を更新すると買い意欲が一段と高まり、同
月28日には、344.4円まで上値を伸ばした。同水準で上値が抑えられると、一転
して売りが先行、12月4日の夜間取引(チャート上は5日)では一時321.1円ま
で下落し、一代の高値を付けてからわずか4営業日で23.3円もの急落となった。そ
の後は、調整高場面となり、11日には331.7円まで戻した。だが、同水準で戻り
が鈍くなると、330円以下に押し戻されている。
売りが先行すれば、節目の325円付近が支持になる。同水準を割り込むと、5日の
安値321.1円が視野に入る。安値更新となれば、節目の320円や315円を目指
すとみる。一方、地合いを引き締めるようなら、10日の高値331.7円が最初の関
門。同水準を上抜くと、1月28日から12月5日までの下落の半値戻しとなる332
円台が視野に入る。同水準を突破すれば、節目の335円や340円を試すとみる。
【今週の注目ポイント】
産地相場に注目したい。天然ゴムの主要産地である東南アジアが記録的な豪雨に見舞
われた。だが、産地価格に異変はなく、むしろ下落している。産地価格が一段安となれ
ば、JPXゴムRSS3は、期近主導で崩れる可能性がある。
【相場予想レンジ】
12月15〜19日のJPXゴムRSS3号3月限の中心レンジ予想は315〜34
5円前後。テクニカルの支持線321.1円(12月5日安値)、抵抗線は340.0
円(節目)。
<当面の予定(イベント・経済統計)>
15日 短観 概要及び要旨 12月調査(日本銀行)
中国住宅価格指数 2025年11月(国家統計局)
中国小売売上高 2025年11月(国家統計局)
中国鉱工業生産 2025年11月(国家統計局)
ユーロ圏鉱工業生産 2025年10月(EUROSTAT)
米製造業景況指数 2025年12月(ニューヨーク連銀)
16日 ●南ア(和解の日)
英雇用統計 2025年11月(国立統計局)
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年12月速報(Markit)
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2025年12月速報(Markit)
ユーロ圏貿易収支 2025年10月(EUROSTAT)
独景況感指数 2025年12月(ZEW)
米小売売上高 2025年10月(商務省)
米住宅着工・許可件数 2025年11月(商務省)
米雇用統計 2025年11月(労働省)
米鉱工業生産・設備稼働率 2025年11月(FRB)
建玉明細報告(CFTC)
17日 機械受注 2025年10月(内閣府)
貿易収支 2025年11月速報(財務省)
英消費者物価指数 2025年11月(国立統計局)
英生産者物価指数 2025年11月(国立統計局)
独景況感指数 2025年12月(ifo)
ユーロ圏消費者物価指数 2025年11月確報(EUROSTAT)
米企業在庫 2025年10月(商務省)
18日 金融政策決定会合(日本銀行)1日目
英中銀政策金利公表(BOE)
理事会結果公表(ECB)
米経常収支 2025年7-9月期(商務省)
米新規失業保険申請件数(労働省)
米消費者物価指数 2025年11月(労働省)
米製造業景況指数 2025年12月(フィラデルフィア連銀)
対米証券投資 2025年10月(財務省)
19日 消費者物価指数 2025年11月(総務省)
総裁記者会見(日本銀行)
ゴム指定倉庫在庫(大阪取引所)
上海ゴム指定倉庫在庫(上海期貨交易所)
独生産者物価指数 2025年11月(連邦統計庁)
英小売売上高 2025年11月(国立統計局)
ユーロ圏国際収支 2025年10月(ECB)
米国内総生産 2025年7-9月期確報値(商務省)
米個人所得・支出 2025年11月(商務省)
米消費者信頼感指数 2025年12月確報値(ミシガン大)
米中古住宅販売統計 2025年11月(全米不動産協会)
建玉明細報告(CFTC)
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