円高水準で売買交錯、ドル円155円台割れ=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円高水準で売買交錯、ドル円155円台割れ=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、東京市場での円買いを受けた水準で売買が交錯している。ドル円は155円台割れへと安値を広げたあと、155円台前半に下げ渋り。しかし、足元では再び154円台後半へ下落し安値を広げている。クロス円も同様に円高水準での推移。ユーロ円は一時181円台後半まで下押しされたあとは、182円台前半で揉み合っている。ポンド円は207円台前半に下げたあとは、207円台後半に下げ渋り。いずれも東京午前からは大幅な円高水準で取引されている。背景には今週末の日銀決定会合での利上げ観測の高まりがあるもよう。木原官房長官が「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべきだ」と従来からのコメントを繰り返したことも、利上げ支持と市場は解釈したようだ。円相場主導の展開となるなかで、ユーロドルは1.17台前半、ポンドドルは1.33台後半での揉み合い。ややドルの上値が重い程度の値動きにとどまっている。

 ドル円は155円付近での取引。東京午前に155.99付近まで買われるも、156円台は付けられず。その後、木原官房長官が「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべきだ」と従来からのコメントを繰り返したが、この発言タイミングでドル円は売りを強めた。市場は週末の利上げを支持する内容と受け止めたようだ。ロンドン序盤にかけて154.94付近まで安値を広げた。その後は下げ一服も、戻りは155.30付近までにとどまり、足元では安値を154.85付近に再び更新。

 ユーロドルは1.17台前半での取引。円相場主導の展開となるなかで小動き。ロンドン序盤に1.1726付近に下落も、その後は1.1749付近の高値を付けた。ユーロ円はドル円とともに下落。東京朝方の183.04付近を高値に、ロンドン序盤にかけては安値を181.84付近まで広げた。その後は182円を挟んで売買が交錯している。対ポンドではややユーロ安の動きも、ポジション調整の域は出ず。

 ポンドドルは1.33台後半での取引。ロンドン朝方の1.3355付近を安値に、足元では高値を1.3390付近まで伸ばしている。前日終値を挟んで上下動となっている。ポンド円はドル円とともに下落。東京朝方の208.59付近を高値に、ロンドン早朝にかけて安値を207.10付近に広げた。その後は対ユーロでの買いとともに207円台半ばへと下げ渋った。ただ、足元ではドル円の安値更新とともに上値を抑えられている。ユーロポンドは0.8770から0.8786までの狭いレンジ相場も、ややポンド買いが優勢となっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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