英欧金融政策発表控えてユーロとポンドに売り、ドル円は156円目前に上昇=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
英欧金融政策発表控えてユーロとポンドに売り、ドル円は156円目前に上昇=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ユーロとポンドに売りが入っている。このあとの英中銀とECBの金融政策発表を控えて調整や思惑先行の動きのようだ。英中銀は25bp利下げが市場に織り込み済みとなっており、焦点は票割れとなっている。週明けには5対4の利下げ決定が想定されたが、昨日の英CPIの下振れを受けて一部に6対3の見方もでてきているようだ。ECB理事会については今回も政策金利据え置きが見込まれている。そのなかで、成長見通し引き上げも想定されている。焦点はラガルドECB総裁会見となっており、強弱両面の思惑があるもよう。ドイツでは2026年の5120億ユーロの国債発行計画が発表されており、、パンデミック時を上回る大規模発行となる。ユーロドルは1.17台半ばから前半へ、ポンドドルは1.33台後半から前半まで一時下押しされた。ドル円は東京市場からの上昇の流れが継続も、その歩みは緩やか。一時155.90台と156円台に迫るも大台乗せには至らず。米CPIの発表待ちとなっている。

 ドル円は155円台後半での取引。東京午前に155.43付近まで下押しされた後は、上昇の流れが続いている。ロンドン市場では一時155.97付近まで高値を伸ばした。ただ、156円台に乗せる勢いはみられず、じり高の動きにとどまっている。11月米CPIは前年比+3.1%と予想されており、10月分の発表が欠落するなかで、9月の+3.0%から若干インフレが加速する見込みとなっている。

 ユーロドルは1.17台前半での取引。ロンドン朝方に1.1750付近まで買われた後は、売り圧力が広がっている。一時1.1717付近まで安値を広げた。ユーロ円はロンドン序盤にかけて買われ、高値を183.17付近まで伸ばした。しかし、その後はユーロドルとともに売りに押されており、182.60台まで押し戻された。対ポンドでは売買が交錯しており、方向感は示していない。ECB理事会では政策金利据え置きが織り込み済み。ラガルドECB総裁会見内容が待たれている。

 ポンドドルは1.33台半ばでの取引。東京朝方の1.3381付近を高値に1.33台後半で揉み合ったあと、ロンドン序盤には一時1.3341付近まで下押しされた。ポンド円は東京午前に207.87付近まで下落したあと、ロンドン序盤にかけて208.56付近まで買われ、高値を更新した。しかし、その後はポンドドルの下げとともに一時208円台割れまで反落した。ユーロポンドは0.8773-0.8788の狭いレンジで売買が交錯しており、方向性は見いだせていない。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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