[12月22日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2026 年 10 月限 12 月 15 日〜 12 月 19 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 21,820 22,241 (19) 21,652 (16) 22,117 +331 銀 306.8 325.2 (18) 300.0 (16) 311.4 +3.4 プラチナ 7,945 9,296 (18) 7,919 (15) 9,155 +1,200 パラジウム 7,400 8,300 (19) 7,400 (15) 8,300 +900 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 18 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 2) 4,364.5 +36.2 | ドル・円 156.35 0.60 円安 銀 ( 3) 6,521.9 +321.2 | 日経平均 49,507.21 -1329.34 プラチナ ( 1) 1,960.9 +198.4 | NY原油 ( 2) 56.00 -1.24 パラジウム ( 3) 1,774.80 +232.10 |* ドル・円は15時45分現在、原油は 18日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前回のレビュー】 金は米労働市場の下振れリスクが支援要因、とした。 金は米国の失業率上昇やベネズエラ封鎖などを受けて買い優勢となった。現物相場は 10月21日以来の高値437.31ドルを付けた。金先限は10月20日以来の高値 2万2241円を付けた。 米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は10月に10万5000人減少。11月 は6万4000人増で事前予想の5万人増を上回った。政府閉鎖の一環で15万人以上 の連邦職員が離職したことを反映している。11月の失業率は労働市場の弱含みで 4.6%と、4年超ぶりの高水準となった。12月の米総合購買担当者景気指数(PM I)速報値は53.0。前月の54.2から低下し、半年ぶりの低水準となった。新規 受注が低調だった。11月の米消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇で事前 予想の3.1%上昇を下回った。ただこの伸び鈍化は技術的な要因によるものとみら れ、引き続き輸入関税が一因とされる価格高騰が懸念される。CMEのフェドウォッチ で、米連邦準備理事会(FRB)の次回利下げは3月の確率が46.8%(前週 40.4%)に上昇した。 トランプ米大統領は16日、ベネズエラに出入港する全ての制裁対象の石油タンカー について「封鎖」を命じると発表した。米大統領は「われわれの資産の窃盗に加え、テ ロリズム、麻薬密輸、人身売買など多くの理由により、ベネズエラ政権は外国テロ組織 に指定された」と投稿した。また米国はロシアがウクライナとの和平合意を拒否する場 合に備え、ロシアのエネルギー部門を標的にした新たな制裁を準備している。 【金ETF残高は小幅減少】 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は18日時点で 1236.14トンとなり、前週末比0.55トン減少した。米国で0.58トン、英 GBSで0.03トン減少、英ETFSで0.06トン増加した。米連邦準備理事会 (FRB)議長の利下げ一時停止見通しを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先 物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月2日時点のニューヨーク金 の大口投機家の買い越しは21万7560枚となり、前週の20万4588枚から拡大 した。 ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、ベルリンでトランプ米大統領の特使団と の会談を再開した。欧州首脳も加わり、和平に向けて会談した。米国はウクライナに対 し、北大西洋条約機構(NATO)型の安全の保証を提供すると提案しており、米国と 欧州の交渉担当者は協議の進展を報告したが、領土譲歩に関する合意は依然として得ら れていない。一方、ウクライナの和平計画をめぐり、米国のウィットコフ特使とロシア のドミトリエフ大統領特別代表が週末、フロリダ州で協議する予定である。クリスマス までにウクライナ和平案がまとまるかどうかを確認したい。 【銀はドル安や金堅調で史上最高値を更新】 銀の現物相場はドル安や金堅調を受けて買い優勢となり、史上最高値66.86ドル を付けた。米国のベネズエラ封鎖やロシアに対する追加制裁の可能性で地政学的リスク が意識されたことも支援要因である。ただ中国の不動産開発大手、万科企業の債務不履 行(デフォルト)リスクが高まっており、中国経済の見通しも確認したい。 18日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比84.61ト ン減の1万6018.29トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の 建玉明細報告によると、12月2日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは 3万8519枚となり、前週の3万2188枚から拡大した。 当面の予定(イベント・経済統計) 22日 英国内総生産 確報値 2025年7-9月期(国立統計局) 23日 貴金属取引 2025年12月限納会(大阪取引所) 米国内総生産 2025年7-9月期速報値(商務省) 米新築住宅販売 2025年11月(商務省) 米消費者信頼感指数 2025年12月(カンファレンスボード) 建玉明細報告(CFTC) 24日 ●ドイツ(クリスマス) 貴金属取引 2026年12月限発会(大阪取引所) 金融政策決定会合議事要旨公表 10月29-30日分(日本銀行) 米耐久財受注 2025年11月速報値(商務省) 米新規失業保険申請件数(労働省) 25日 ●豪州、香港、欧州、米国、カナダ、南ア(クリスマス) 貿易収支 2025年11月確報(財務省) 26日 ●豪州、香港、欧州、カナダ(ボクシング・デー)、南ア(善意の日) 労働力調査(失業率) 2025年11月(総務省) 鉱工業生産指数 2025年11月速報(経済産業省) 小売業販売額 2025年11月速報(経済産業省) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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