きょうの為替市場、ドル円はNY時間に入って戻り売りが優勢。先ほど片山財務相の単独インタビューが伝わり、「為替の過度で無秩序な変動に対し、断固として措置を取る用意がある」とし、市場介入も辞さない姿勢を示したことから、ドル円は156円台に急速に下落する場面が見られた。 片山財務相は、先週の植田日銀総裁の会見後に進んだ円安について、「非常に短い時間での動き。完全にファンダメンタルズではなくて投機だ。為替介入も含めた行動を取れるということは日米財務相間の合意事項でもあり、フリーハンドがあるということだ」と説明している。ただ、市場では口先介入のリスクは高まる一方、実弾介入を行ったとしても一時的な効果に留まるとの見方も多い。 ドル円は11月高値に接近しているが、円ショートの巻き戻しも見られていない。市場では、ドル円が160円台を試し続けるのか、それともその前に財務省が実弾介入に踏み切るのか、どちらが先に動くかの駆け引きが続いている。 一方、ドル自体も下落。一部からは来年は世界経済の見通し改善が予想されており、今後数カ月はドル安に傾きやすいと指摘も出ている。今週はクリスマス週で動意薄の中、明日は発表が遅延していた米GDPの公表が予定されており、目先の注目となる。 このあとの日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 22日(月) 157.50(12.2億ドル) 23日(火) 156.00(13.2億ドル) 158.00(8.7億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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