プラチナ週間展望=堅調、地政学的リスクや金上昇が支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [1月12日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2026 年 12 月限  1 月 5 日〜 1 月 9 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          22,599    23,320 ( 7)   22,415 ( 5)     23,260         +753
  銀           384.9     398.5 ( 5)    373.6 ( 5)      380.5        +17.3
 プラチナ       9,876    11,200 ( 7)    9,632 ( 5)     10,506         +756
 パラジウム     8,400     8,800 ( 9)    8,400 ( 5)      8,800         +100
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
         8  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 2) 4,460.7    +131.1   | ドル・円    157.36      1.36 円安
  銀       ( 3) 7,514.4    +412.9   | 日経平均  51,939.89      +1600.41
 プラチナ   ( 4) 2,267.5    +130.5   | NY原油 ( 2)  57.76         +0.44
 パラジウム ( 3) 1,798.30   +106.80  |* ドル・円は15時45分現在、原油は  8日
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【前週のレビュー】
 プラチナは地政学的リスクや金上昇が支援要因、とした。
 プラチナは利食い売り主導の調整局面を迎えたが、米国がベネズエラのマドゥロ大統
領を拘束し、地政学的リスクが意識されると、押し目を買われた。現物相場は史上最高
値2475.00ドルを付けたのち、上げ一服となった。プラチナ先限は調整局面後の
押し目を買われ、上場来高値1万1200円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は
2022年12月以来の高値1955.50ドルを付けたのち、調整局面を迎えたが、
押し目は買われた。
 トランプ米大統領は12月28日、ウクライナの和平案について、ゼレンスキー大統
領との協議で「大きな進展があった」と述べた。ただロシアのプーチン大統領と米大統
領の電話会談で、プーチン大統領はウクライナ軍が大統領公邸へのドローン攻撃を試み
たと主張し、和平交渉におけるロシアの立場を見直す考えを示唆した。撃墜されたドロ
ーンの画像も公開されたが、ウクライナや西側諸国はねつ造との見方を示した。ゼレン
スキー大統領は8日、ウクライナに対する安全保証に関する文書について、米大統領と
の最終調整に向け「実質的な準備が整っている」との見解を示した。
 トランプ米大統領は3日、ベネズエラに対する攻撃について、マドゥロ大統領を拘束
しており、米当局が当面ベネズエラを掌握すると述べた。ベネズエラではロドリゲス副
大統領が大統領に就任し、米国がベネズエラの原油販売を管理することに合意した。米
国は7日、大西洋でベネズエラに関連する石油タンカー2隻を拿捕した。うち1隻はロ
シア船籍で、米当局者はベネズエラ原油輸出に対する封鎖措置の一環とした。中国やロ
シアの石油権益の行方も確認したい。米大統領は新たなドクトリンである「ドンロー主
義」を掲げ、グリーンランド獲得に意欲を示しており、地政学的リスクにつながるかど
うかも確認したい。
 11月の米雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は714万6000件と
前月から30万3000件減少し、2024年9月以来、14カ月ぶりの低水準となっ
た。事前予想は760万件。採用件数も減少し、関税措置など政策を巡る不透明感のほ
か、一部職種における人工知能(AI)の導入などを背景に、労働需要が減退している
兆候を示唆した。12月のADP全米雇用報告によると、民間雇用者数は4万1000
人増と、事前予想の4万7000人を下回った。12月の米雇用統計で米連邦準備理事
会(FRB)の利下げに対する見方を確認したい。
【欧米のプラチナETF残高はまちまち】
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、7日のロンドンで11.15トン(前
週末10.85トン)に増加、8日のニューヨークで43.22トン(同43.95ト
ン)に減少、7日の南アで6.47トン(同6.47トン)と変わらずとなった。また
パラジウムETFの現物保有高はロンドンで5.26トン(同5.21トン)、ニュー
ヨークで20.84トン(同20.56トン)に増加、南アで0.30トン(同0.3
0トン)と変わらずとなった。欧米のプラチナETF残高はまちまちの動きとなった。
一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、12月30日時点
のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万8042枚(前週1万
9343枚)に縮小、パラジウムは571枚売り越し(同122枚買い越し)に転じ
た。
【2026年の米自動車市場の見通しは意見が分かれる】
 11月の中国の工業部門企業利益は前年比13.1%減少した。減少幅は10月の
5.5%減から拡大し、過去1年で最大となった。内需の弱さが底固い輸出を帳消しに
した。12月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と11月の
49.2から予想外に上昇し、節目となる50を9カ月ぶりに上回った。休暇前の受注
増加が寄与した。事前予想の49.2も上回った。レーティングドッグ・製造業PMI
は50.1と11月の49.9から上昇し、節目となる50をわずかに上回った。生産
と内需の拡大が海外からの受注減少を相殺した。レーティングドッグ・サービス部門P
MIは52.0に低下し、6月以来の低水準となった。新規事業の伸びが鈍化し、海外
からの需要も減少した。一方、中国は米国がベネズエラ産原油を中国向けから米国向け
に振り向けたとし、強く反発した。ライト米エネルギー長官はベネズエラ産原油につい
て、中国による取引を排除しないとの考えを示した。
 2025年の米国の新車販売台数は1600万台前後と、トランプ関税や電気自動車
(EV)助成廃止などに見舞われたにもかかわらず、約2%の増加をアナリストは予想
した。2026年の自動車市場の見通しはアナリストの間で意見が分かれている。コッ
クス・オートモーティブは、経済成長の鈍化とEV助成廃止の影響で、販売は2.4%
減少すると予想。エドモンズも、関税の影響などを勘案し横ばいか微減と予想した。
当面の予定(イベント・経済統計)
12日 ●成人の日
13日 国際収支(経常収支) 2025年11月(財務省)
    米消費者物価指数 2025年12月(労働省)
    米新築住宅販売 2025年10月(商務省)
14日 中国貿易収支 2025年12月(税関総署)
    米経常収支 2025年7-9月期(商務省)
    米小売売上高 2025年11月(商務省)
    米生産者物価指数 2025年11月(労働省)
    米企業在庫 2025年10月(商務省)
    米中古住宅販売統計 2025年12月(全米不動産協会)
    米地区連銀経済報告・ベージュブック(FRB)
15日 企業物価指数 2025年12月(日本銀行)
    英貿易収支 2025年11月(国立統計局)
    英鉱工業生産指数 2025年11月(国立統計局)
    ユーロ圏貿易収支 2025年11月(EUROSTAT)
    ユーロ圏鉱工業生産 2025年11月(EUROSTAT)
    米貿易収支 2025年11月(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米輸出入物価指数 2025年11月(労働省)
    米製造業景況指数 2026年1月(ニューヨーク連銀)
    米製造業景況指数 2026年1月(フィラデルフィア連銀)
16日 独消費者物価指数 2025年12月確報(連邦統計庁)
    米鉱工業生産・設備稼働率 2025年12月(FRB)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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