【これからの見通し】政治相場の様相、株高などリスク資産の高騰にも注意 今年に入ってから、為替市場は政治相場の様相を呈している。トランプ大統領の行動が中心となっている。米国内ではFRB議長に対する圧力を一段と強めており、中銀独立性の危機ともいえる状況がみられている。米国に対する信任低下による米国債売り(利回り上昇)・ドル売りの一面が指摘される。 一方で、対外的には地政学リスクが広がっている。ベネズエラ問題に続いて、イランの内政に対する介入姿勢を示している。いずれも軍事行動も辞さないとする圧力を交渉の武器にしているようだ。これは、リスク警戒的なドル買い圧力につながっているようだ。 ただ、世界的に株式市場が活況となっており、調整の動きを交えつつも高値を指向する流れとなっている。金や銀などの貴金属相場も急騰している。安全資産買いとともにレアメタル的面での需給ひっ迫が買い材料となっている。各市場に広がる過熱感にも警戒したい状況だ。 円相場は独自の動きを示している。高市首相が早期解散・総選挙に踏み切るとの観測が高まっており、今晩にも正式に伝えられる可能性が報じられている。高市トレードの高まりで、日本株が買われているほか、ドル円相場は160円に接近する勢いとなっている。片山財務相はベッセント米財務長官との緊密なコンタクトを強調している。しかし、為替介入に対する市場の警戒感は依然の160円接近時と比べて、それほど高まっていないもよう。 政治相場は今後の展開次第で、市場に与えるムードが急変する可能性がある。特にリスク回避や安全資産買いとか恐怖に基づいたポジションは、急変に備える必要があるだろう。今後もかなりボラタイルな展開が続きそうだ。 この後の海外市場で発表される経済指標は、米経済指標が目白押しだ。MBA住宅ローン申請指数(01/03 - 01/09)、小売売上高(11月)、生産者物価指数(PPI)(10月と11月)、経常収支(2025年 第3四半期)、企業在庫(10月)、中古住宅販売件数(12月)などが発表される。昨日発表された注目指標米消費者物価指数に対する反応が限定的だったことは、足元の政治相場の状況と物語っていたようだ。各指標結果に対する市場反応は一時的なものにとどまりそうだ。 発言イベント関連では、デギンドスECB副総裁、テイラー英中銀委員、ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁、ミランFRB理事、ラムスデン英中銀副総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ウィリアムズNY連銀総裁などの講演やイベント出席が予定されている。昨日はECBが中心となり、世界の主要中銀総裁らがパウエルFRB議長への支持と中銀独立性の擁護を訴える異例の共同声明を発表した。本日の一連の講演も、中銀独立性の文脈で注目される可能性もありそうだ。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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