金・銀週間展望=堅調、FRBの独立性問題や地政学的リスクが支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [1月19日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2026 年 12 月限  1 月 13 日〜 1 月 16 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          23,231    24,786 (14)   23,188 (13)     24,395       +1,135
  銀           381.0     475.0 (15)    381.0 (13)      469.1        +88.6
 プラチナ      10,467    11,688 (14)   10,394 (13)     11,107         +601
 パラジウム     9,100     9,300 (14)    9,100 (13)      9,100         +300
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        16  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 2)  4,595.4    +94.5   | ドル・円    158.37      1.01 円安
  銀       ( 3)  8,853.7   +919.6   | 日経平均  53,936.17     +1996.28
 プラチナ   ( 4)  2,322.7    +26.0   | NY原油 ( 2)  59.44        +0.32
 パラジウム ( 3)  1,821.30   -48.90  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 16日
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【前回のレビュー】
 金は地政学的リスクが支援要因、とした。
 金は米連邦準備理事会(FRB)の独立性に対する懸念やイランの反政府デモ激化に
よる地政学的リスクを受けて買い優勢となった。現物相場は史上最高値4641.01
ドルを付けた。金先限は上場来高値2万4786円を付けた。
 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、FRB本部改修について昨年夏に行っ
た議会証言を巡り、司法省から刑事訴追の可能性を示す大陪審への召喚状が届いたと明
らかにした。米FRBの歴代議長や元経済当局者らは、トランプ米政権のFRB議長に
対する刑事捜査はFRBの独立性に対する「前例のない」攻撃と非難した。また世界の
主要中央銀行の総裁は、米政権が刑事捜査の対象としたFRB議長を支持する共同声明
を発表した。米大統領は14日、FRB議長について、解任する計画はないが、最終的
にどうするか語るのは「時期尚早」だと述べた。米ホワイトハウスのレビット報道官
は、米大統領が数週間以内に次期FRB議長候補を決定する見通しと述べた。
 12月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比5万人増と、事前予想の
6万人増を下回った。建設、小売、製造業での雇用減が目立った。ただ失業率は4.4
%に低下。時間当たり賃金は前年比3.8%上昇と、11月の3.6%から伸びが加速
した。12月の米消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇した。家賃や食品の
値上がりが押し上げ要因となった。ただ上昇率は前月から横ばいで、事前予想と一致し
た。11月の米小売売上高は前月比0.6%増加した。自動車購入の回復などを追い風
に、事前予想の0.4%増を上回り、第4四半期の堅調な経済成長を示唆した。米金融
当局者の利下げに慎重な発言が目立ち、27〜28日の米連邦公開市場委員会(FOM
C)で金利据え置きが見込まれている。
【金ETF残高は増加】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は15日時点で
1258.92トンとなり、前週末比10.68トン増加した。米国で10.24ト
ン、英ETFSで0.42トン、オーストラリアで0.01トン、南アで0.09トン
増加、英GBSで0.08トン減少した。米連邦準備理事会(FRB)の独立性に対す
る懸念や地政学的リスクを受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会
(CFTC)の建玉明細報告によると、1月6日時点のニューヨーク金の大口投機家の
買い越しは22万7632枚となり、前週の23万1173枚から縮小した。今回は手
じまい売りが1157枚、新規売りが2384枚出て3541枚買い越し幅を縮小し
た。
 米ホワイトハウスのレビット報道官は、反政府デモが全土で拡大するイラン情勢への
対応として、空爆はトランプ米大統領の取り得る選択肢の一つとしつつも、「外交が常
にトランプ大統領にとって第一の選択肢」と述べた。米大統領は、イラン国民に対して
反政府抗議デモを続けるよう呼びかけ、支援は向かっていると述べた。米大統領は14
日、イランが反政府デモ参加者の殺害を停止すると報告を受けたと述べ、同国での弾圧
に対する軍事的対応を警告していたが、見送る可能性を示唆した。一方、湾岸諸国当局
者によると、サウジアラビア、カタール、オマーン、エジプトのアラブ諸国4カ国が今
週、米国によるイラン攻撃の脅威を阻止するため、米国およびイランと緊密な外交交渉
を行っていたことが分かった。
【銀は史上最高値更新が続く】
 銀の現物相場は史上最高値93.58ドルを付けた。米連邦準備理事会(FRB)の
独立性に対する懸念や地政学的リスク、金堅調が支援要因になった。調査会社バンダ・
リサーチは、銀ETF(上場投信)に個人投資家による猛烈な買いが入っており、単な
る投機の対象ではなく、「中核的なマクロ取引資産」として扱うべきだとの見方を示し
た。
 15日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比246.70
トン減の1万6061.78トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)
の建玉明細報告によると、1月6日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
2万9271枚となり、前週の3万0063枚から縮小した。
当面の予定(イベント・経済統計)
19日 ●米国(ルーサーキング牧師の誕生日)
    機械受注 2025年11月(内閣府)
    中国国内総生産 2025年10-12月期(国家統計局)
    中国住宅価格指数 2025年12月(国家統計局)
    中国小売売上高 2025年12月(国家統計局)
    中国鉱工業生産 2025年12月(国家統計局)
    ユーロ圏消費者物価指数 2025年12月確報(EUROSTAT)
20日 独生産者物価指数 2025年12月(連邦統計庁)
    独景況感指数 2025年1月(ZEW)
    ユーロ圏国際収支 2025年11月(ECB)
21日 英消費者物価指数 2025年12月(国立統計局)
    米住宅着工・許可件数 2025年12月(商務省)
    米中古住宅販売仮契約指数 2025年12月(全米不動産協会)
22日 貿易収支 2025年12月速報(財務省)
    金融政策決定会合(日本銀行、23日まで)
    米国内総生産 2025年7-9月期確報値(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
23日 消費者物価指数 2025年12月(総務省)
    総裁記者会見(日本銀行)
    英小売売上高 2025年12月(国立統計局)
    ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2026年1月速報(Markit)
    ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2026年1月速報(Markit)
    米消費者信頼感指数 2026年1月確報値(ミシガン大)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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