【来週の注目材料】米連邦政府機関の閉鎖の影響はどこまで=米第4四半期GDP速報値 20日に米第4四半期GDP速報値が発表されます。第2、第3四半期とかなり好調な経済成長を見せた米国。第4四半期は10月1日からの米連邦政府機関の閉鎖の影響などもあり、注目を集めています。 前回第3四半期は前期比年率+4.4%と、第2四半期の+3.8%に続いて2期連続で力強い伸びとなりました。+4.4%は2年ぶりの高水準です。第2四半期は関税を受けた輸入の減少(-29.3%)が伸びの要因となっていました。第3四半期は-4.4%と減少率は鈍化しています。一方、輸出が+9.6%と好調で、純輸出(輸出ー輸入)の寄与度は+1.62%と、第2四半期の+4.83%ほどではないものの高いものとなっています。第3四半期は在庫投資の寄与度が-0.12%と、第2四半期の-3.44%から落ち着いたことも全体の押し上げにつながりました。在庫投資はトランプ関税発動を前に第1四半期に積み上がりが見られ、第2四半期以降で取り崩す動きとなっていました。 個人消費の好調さも目立ちました。GDP全体の約7割を占める米個人消費は、第3四半期に+3.5%としっかりした伸びを見せました。米国の雇用市場が厳しい状況となっていることで、雇用と密接な関係のある個人消費への影響が警戒されていましたが、第3四半期時点では逆に力強さが見られました。 こうした状況を受けて今回の第4四半期GDPですが、市場予想は+2.8%と、前期からは鈍化するも比較的堅調な伸びが期待されています。エコノミスト予想は2.5%から3.8%のレンジとなっています。アトランタ連銀によるGDPNowは+3.7%と、市場予想の中央値を大きく超える伸びを見込んでいます。 堅調な個人消費動向と、データセンター建設をはじめとするAI投資の拡大が全体を支えると期待されています。ただ、12月の米小売売上高が市場予想の前月比+0.4%に対して、前月比横ばいとやや冴えない結果となりました。消費者心理により近いとされるガソリンと自動車を除いた売上も前月比横ばいでした。年末商戦が予想に比べて低調となっており、個人消費の堅調さに対する警戒感が出ています。 もう一つ大きな不透明要因があります。10月1日から歴代最長の43日間に及んだ米連邦政府機関の閉鎖の影響です。空の便の乱れや、国立公園などの一部閉鎖などもあって観光などの動きが鈍っており、ある程度のGDPの減速が織り込まれています。それを含んでの今回の予想値ですが、予想以上に減速が進んでいた可能性があります。 11月分まで出ている貿易収支は、第3四半期に比べて赤字幅がやや落ち着いていますが、11月は輸入が前月比+5.0%と予想を超える伸びとなっており、この辺りも少し警戒感があります。 予想近辺もしくはそれ以上に好調なGDPの伸びが見られると、早期の利下げ期待が後退し、ドル買いにつながると見込まれます。とくに3%を超えるような伸びとなった場合は、パウエル議長の任期中の利下げはないとの見方につながりそうです。一方、成長の鈍化が目立つようだと、利下げ期待が強まる可能性があります。次回3月のFOMCは金利据え置きで見通しがほぼ一致していますが、4月については短期金利市場で26%程度の利下げを織り込んでいます。この期待が50%前後まで上昇するようだと、ドル売りが加速する可能性があります。 MINKABUPRESS 山岡
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