金・銀週間展望=もみ合い、イラン情勢もドル高が上値を抑える

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [2月23日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2026 年 12 月限  2 月 16 日〜 2 月 20 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          25,290    25,886 (20)   24,626 (18)     25,886         +718
  銀           401.0     401.1 (16)    373.0 (18)      400.0         0.0
 プラチナ       9,782    10,362 (20)    9,584 (17)     10,249         +467
 パラジウム     8,300     8,400 (19)    8,300 (16)      8,400         +200
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        20  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 4) 5,080.9     +34.6   | ドル・円    155.20      1.87 円安
  銀       ( 3) 8,234.3    +437.9   | 日経平均  56,825.70       -116.27
 プラチナ   ( 4) 2,176.0     +98.9   | NY原油 ( 4)  66.48         +3.73
 パラジウム ( 3) 1,780.00    +76.60  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 20日
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【前回のレビュー】
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退やリスク回避が上値を抑える要
因、とした。
 金は予想以下の米消費者物価指数(CPI)やイラン情勢に対する懸念が支援要因に
なったが、ドル高を受けて上げ一服となった。現物相場は6日以来の安値
4853.32ドルを付けた。金先限は6日以来の安値2万4626円を付けたのち、
下げ一服となった。
 1月の米消費者物価指数(CPI)は前年比2.4%上昇し、前月の2.7%から伸
びが縮小した。事前予想は2.5%上昇。前月比は0.2%上昇と前月の0.3%から
鈍化した。ガソリン価格や家賃の伸びが減速した。ただインフレは高止まりしており、
米連邦準備理事会(FRB)は当面は金利を据え置くとみられている。また米新規失業
保険申請件数は前週比2万3000件減の20万6000件となった。予想以上に減少
し、労働市場の安定化を反映した。事前予想は22万5000件だった。米連邦公開市
場委員会(FOMC)議事録で、利上げが必要になる可能性があると、幾人かの政策当
局者が示唆した。
 米国とイランは、スイスのジュネーブで核問題を巡る間接協議を実施した。協議終了
後、イランのアラグチ外相は米国と主要な「指針となる原則」について理解に達したと
述べた。ただ、なお作業が必要になるとし、近く合意が得られるわけではないとの見方
を示した。トランプ米大統領は、イランが核開発計画を巡り合意しなければ「本当に悪
いことが起きる」と警告した。また、米国がイランに対する行動に踏み切る可能性につ
いては、今後10〜15日を期限とする考えを示唆した。一方、ウクライナとロシア、
米国の和平協議は、大きな進展なく終了した。両国とも今回の交渉は「困難だった」と
したほか、ウクライナのゼレンスキー大統領は、紛争終結に向けた米国の仲介努力をロ
シアが遅らせていると批判した。ただ協議は継続され、次回会合が近く開かれる見通し
である。
【金ETF残高は増加】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は19日時点で
1256.95トンとなり、前週末比1.89トン増加した。米国で1.71トン、英
ETFSで0.21トン増加、オーストラリアで0.04トン減少した。押し目買いが
入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、2月10
日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは16万0012枚となり、前週の
16万5604枚から縮小した。今回は手じまい売りが1700枚、新規売りが
3892枚入り、5592枚買い越し幅を縮小した。
 米ニューヨーク連銀が発表した報告書によると、トランプ米大統領が輸入品に課した
関税の90%を米消費者と企業が負担していることが分かった。この結果は、関税は貿
易相手国側が負担しているというトランプ政権の主張に反している。米ホワイトハウス
の国家経済会議(NEC)のハセット委員長は、NY連銀の報告書について、粗野な内
容だとし、「この報告書に関わった人々は懲戒処分を受けるべきだ」という認識を示し
た。米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、ハセット委員長がNY連銀の報告書
を巡り関係者の処分を求めたことは、米連邦準備理事会(FRB)の独立性を損なう新
たな動きだと述べた。一方、米上院銀行委員会のメンバーであるティリス上院議員は、
次期FRB議長に指名されたウォーシュ元理事について、指名公聴会が近く開催される
との「合意はない」と述べた。同議員は、FRB本部改修を巡る司法省によるパウエル
議長調査の問題が決着するまでウォーシュ氏の承認を支持することはないとの考えを示
している。
【銀は方向性を模索】
 銀の現物相場はドル高や金軟調を受けて6日以来の安値72.14ドルを付けたの
ち、押し目を買われた。米連邦準備理事会(FRB)の金利据え置き見通しを受けてド
ル高に振れたが、イラン情勢に対する懸念などが下支えになった。
 19日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比494.54
トン減の1万5547.19トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)
の建玉明細報告によると、2月10日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
2万2955枚となり、前週の2万5877枚から縮小した。
当面の予定(イベント・経済統計)
23日 ●天皇誕生日、中国(春節)
    独景況感指数 2026年2月(ifo)
24日 米ケース・シラー住宅価格指数 2025年12月(S&P)
25日 独国内総生産 2025年10-12月期確報(連邦統計庁)
    ユーロ圏消費者物価指数 2026年1月確報(EUROSTAT)
    米新築住宅販売 2026年1月(商務省)
    米消費者信頼感指数 2026年2月(カンファレンスボード)
26日 米国内総生産 2025年10-12月期改定値(商務省)
    米個人所得・支出 2026年1月(商務省)
    米耐久財受注 2026年1月速報値(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
27日 鉱工業生産指数 2026年1月速報(経済産業省)
    小売業販売額 2026年1月速報(経済産業省)
    独雇用統計 2026年2月(連邦雇用庁)
    独消費者物価指数 2026年2月速報(連邦統計庁)
    米卸売在庫 2026年1月速報値(商務省)
    シカゴ購買部協会景気指数 2026年2月(シカゴ購買部協会)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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