株価指数先物 【週間展望】―ボラティリティの大きい展開が続く

配信元:株探
著者:Kabutan
 今週の日経225先物(6月限)は引き続きボラティリティ(変動幅)の大きい相場展開が続きそうだ。中東情勢を巡る不透明感は根強く、原油価格の高止まりがリスク回避の姿勢を強めやすい。また、今週は中銀ウィークに入ることで、注目イベントを消化しつつその結果に一喜一憂することになろう。

 先週の日経225先物は、週末に3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていたことによる需給要因はあったが、基本的にはイラン情勢と原油相場の高止まりが大きく影響した。週明け9日は、6日の米国市場で中東情勢の緊迫化や2月の米雇用統計が予想を下回ったことが嫌気された流れを受けて3120円安と急落。日経平均株価は2892円安と過去3番目の下落幅になった。

 その後、原油価格が落ち着きをみせたことで、10日の日経225先物は反発。11日も続伸し週初の下落分を埋めている。ただし、12日は国際エネルギー機関(IEA)が石油備蓄の協調放出を決めたものの、原油価格の押し下げ効果が限られたことでショート優勢となった。週末13日は続落し、一時5万2810円まで売られる場面もみられている。

 13日の米国市場では主要な株価指数が下落した。米財務省が、制裁対象としているロシア産原油と石油製品について制裁を一時的に解除すると発表。原油先物が下落したことで買いが先行し、NYダウは一時440ドル超上昇する場面があった。しかし、イラン情勢を巡って武力衝突が激化することへの懸念は強く、原油先物が上昇に転じると、持ち高調整の売りが優勢になった。

 日経225先物は、13日の取引終了後のナイトセッションで日中比380円安の5万2990円で始まり、5万2480円まで売られる場面もみられた。その後、米国市場の取引開始後に5万4060円まで切り返す動きもみられたが、買い一巡後は終盤にかけて軟化し、日中比460円安の5万2910円で終えている。

 週明けはショート優勢の展開になりそうだが、13日の日経平均株価は5万3819円と3月のSQ値(5万2909.45円)を上回って終えていた。SQ値割れが意識されてくるようだと、先物主導でショートを仕掛けてくる可能性があるため注意しておきたい。13日のNY原油先物は1バレル=98.71ドル(+2.98ドル)だったが、CFD(差金決済取引)提供業者が独自に市場を形成するサンデー原油では101ドル台に乗せている。

 トランプ米政権はイランとの外交交渉開始に向けた中東同盟国の働きかけを拒否したと報じられている。また、ホルムズ海峡護衛に向けてトランプ米大統領は、日本、フランス、英国などへ艦船の派遣を期待すると自身のSNSに投稿。一方、イランは米国とイスラエルの攻撃が停止するまで、停戦の可能性を排除していると伝えられている。中東情勢と原油価格の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。

 日経225先物は前週、75日移動平均線(5万2850円)と25日線(5万5950円)とのレンジ内での推移がみられた。75日線近辺にはボリンジャーバンドの-2σ(5万2390円)が位置している。この水準を明確に割り込んでくると、9日につけた5万1160円のほか、オーバーシュート気味に-3σ(5万0610円)を捉えてくる可能性があろう。バンドは下向きで推移するため、-2σが抵抗線として機能してくると、バンドに沿った形での調整が長期化しやすい。

 週足では昨年5月以降、支持線として機能していた13週線(5万3920円)を割り込んだ。同水準に上値を抑えられる局面では、26週線(5万1410円)と-1σ(5万1520円)とのレンジに移行する可能性がある。このレンジを下抜くと、-2σ(4万9130円)が射程に入ってくるだろう。5万円割れが意識されてくると、ショートが強まりやすいほか、ヘッジ対応の流れで下へのバイアスが強まる波乱の展開になりそうだ。

 一方で、75日線処で底堅さがみられるようだと、-1σ(5万4170円)から25日線辺りでの推移が見込まれる。原油価格が落ち着きをみせてくる局面では、ショートカバーを強めてくる展開は十分に考えられる。そのため、オプション権利行使価格の5万円から5万6000円と広めのレンジを想定しておきたい。75日線や-2σ水準で強弱感が対立するとみられ、ブレイク方向にトレンドが出やすい。

 また、今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が17~18日、日銀の金融政策決定会合が18~19日の日程で開催される。欧州中央銀行(ECB)理事会も開催されるほか、19日には日米首脳会談が予定されており、これらイベントを消化していくことになる。ただ、20日は祝日で休場になるため、オーバーウィークのポジションを取りに行く動きは限られるとみられ、スキャルピング中心のトレードに向かわせやすいだろう。

 13日の米VIX指数は27.19(12日は27.29)に低下した。週間(6日は29.49)でも下落している。9日に35.30まで急伸する場面もみられたが、翌10日には一時22.19まで調整。その後は上向きで推移する+1σ(24.84)と+2σ(28.07)とのレンジに沿ったトレンドをみせている。週初の急伸からは落ち着いた動きではあるが、上向きのトレンドを形成していることもあり、イラン情勢次第では再び30.00を上回ってくる可能性があるため、リスク回避姿勢はくすぶる。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.85倍(12日は14.92倍)に下落した。週間(6日は14.99倍)でも低下している。週初に14.99倍から14.66倍に急低下する場面はあったが、その後は14.75~14.95倍辺りでの推移が続いた。2月以降はボリンジャーバンドは概ね横ばいで推移していることもあり、トレンドレスの状況が続いている。外部環境の影響を受けたインデックスに絡んだ商いが中心であり、スプレッド狙いの動きは入れにくいだろう。
 3月第1週(3月2日-6日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は7467億円の売り越し(2月第4週は1兆8755億円の売り越し)だった。現物は2377億円の買い越し(同7910億円の買い越し)と9週連続の買い越し。先物は9845億円の売り越し(同1兆0844億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しだった。個人は現物と先物の合算で9430億円の買い越しと2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で6505億円の売り越しとなり、9週連続の売り越しだった。

 主要スケジュールでは、16日に中国2月鉱工業生産、中国2月小売売上高、米国2月鉱工業生産、エヌビディアのAIカンファレンス「GTC」(~19日)、17日に米国2月コンファレンスボード景気先行指数、18日に2月貿易収支、米国2月生産者物価指数、FOMC終了後に政策金利発表、パウエルFRB議長記者会見、19日に日米首脳会談、1月機械受注、日銀金融政策決定会合終了後に政策金利発表、植田和男日銀総裁記者会見、ECB(欧州中央銀行)政策金利、ラガルドECB総裁記者会見、米国1月新築住宅販売件数、20日に中国3月最優遇貸出金利、米国クアドラプル・ウィッチングなどが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
04月限 日経225 32737.29  TOPIX  2418.70
05月限 日経225 37572.13  TOPIX  2733.00
06月限 日経225 38172.67  TOPIX  2776.06
07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82
09月限 日経225 45016.28  TOPIX  3175.61
10月限 日経225 48779.14  TOPIX  3241.66
11月限 日経225 50323.66  TOPIX  3339.97
12月限 日経225 50536.54  TOPIX  3393.48
01月限 日経225 51525.23  TOPIX  3491.09
02月限 日経225 57045.65  TOPIX  3854.29
03月限 日経225 52909.45  TOPIX  3568.56

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 03月13日  54380  54570  52810  53370  -850
26/03 03月12日  54870  55170  53790  54430  -770
26/03 03月11日  54740  55790  54300  55200  +740
26/03 03月10日  52610  54940  52220  54460  +1860
26/03 03月09日  55630  55790  51390  52600  -3130
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/06 03月13日  3621.0  3641.0  3545.5  3592.5  -25.5
26/03 03月12日  3689.5  3699.0  3615.0  3648.0  -59.0
26/03 03月11日  3692.5  3757.0  3674.0  3707.0  +33.0
26/03 03月10日  3571.5  3691.5  3544.5  3674.0  +114.0
26/03 03月09日  3714.5  3723.5  3450.0  3560.0  -157.5
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
03月13日(06月限) 53005 -365
03月12日(06月限) 53570 -650
03月11日(03月限) 54775 -425
03月10日(03月限) 54880 +420
03月09日(03月限) 54665 +2065
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
03月06日    3742億円 +1033億円  3兆1842億円  -6841億円
02月27日    2708億円  +664億円  3兆8683億円  +3983億円
02月20日    2044億円  -119億円  3兆4700億円  +1303億円
02月13日    2163億円  -677億円  3兆3397億円  +4241億円
02月06日    2840億円  +703億円  2兆9155億円  +5530億円
01月30日    2136億円  -886億円  2兆3624億円  -4848億円
01月23日    3023億円  -16億円  2兆8473億円  -207億円
01月16日    3039億円  +966億円  2兆8680億円  +2444億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
03月11日    1892万株   -6316万株  8億4044万株   -9093万株
03月10日    8208万株   +501万株  9億3138万株   -7283万株
03月09日    7707万株   -538万株  10億0421万株   -8087万株
03月06日    8245万株   +928万株  10億8508万株   -2294万株
03月05日    7317万株   +1015万株  11億0802万株   -7215万株
03月04日    6302万株   +880万株  11億8018万株   -3786万株
03月03日    5422万株   -247万株  12億1804万株   -3639万株
03月02日    5669万株    -93万株  12億5444万株   -1811万株
02月27日    5763万株   +425万株  12億7256万株   +492万株
02月26日    5337万株   +194万株  12億6764万株   +1617万株
02月25日    5142万株   +446万株  12億5146万株   +8512万株
02月24日    4695万株   +124万株  11億6633万株   -1047万株
02月20日    4571万株   -484万株  11億7680万株   +3070万株
02月19日    5055万株    -92万株  11億4610万株   +695万株
02月18日    5148万株   +469万株  11億3914万株   +655万株
02月17日    4678万株   -350万株  11億3258万株   -300万株
02月16日    5029万株   +217万株  11億3559万株   +865万株

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Kabutan

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