ドル高が一服 ドル円は一時158円台まで下落=NY為替概況 きょうのNY為替市場、先週のドル高の動きが一服し、ドル円は一時158円台まで下落する場面が見られた。節目の160円をうかがう展開ではあるが、現状は慎重になっている模様。市場は引き続き、中東情勢と原油価格の動向を注視しているが、100ドル台に再び上昇していたWTI先物が一時92ドル台まで急落したことがドルの戻り売りに繋がった。 ホルムズ海峡をタンカーが再び通航できる可能性への期待を高めており、水路の安全確保に向けた協議が続いていることが背景。トランプ大統領は各国に対し、この重要な原油輸送ルートの再開に向けた協力を求める圧力を強めたほか、米国がイランと協議していることも明らかにした。米国がホルムズ海峡を通過する船舶を護衛する多国籍連合を近く発表する可能性があると報じられていた。 ただドル円は、1月のいわゆるレートチェックが行われた159.45円付近を一旦上抜ける動きも見せている。日本の当局による介入警戒感も再び高まりそうだが、市場では介入のハードルは高くなっているとの見方も多い。あくまでドル高であって円安ではなく、日本当局が為替介入に踏み切る理由は以前よりも弱くなっており、介入水準はこれまでより高くなっているとも見られているようだ。 今週は各国中銀の政策委員会が予定されている。各国とも政策変更はないものと見られており、中東情勢と原油高に対する方向性の模索が主要な注目点となりそうだ。FOMCについては早期利下げに慎重姿勢が示される可能性もあるほか、ECBや英中銀は利上げの選択肢も市場では浮上している。 日銀については、植田総裁が利上げ姿勢を堅持したとしても、景気に配慮する姿勢を垣間見せるようであれば、160円を試すのではとの見方も出ているようだ。高市政権は利上げに後ろ向きとみられている。 ユーロドルは1.15ドル台まで買い戻された。ユーロ円も一時181円台に下落していたが、183円台まで買い戻される展開。ドル円は下落していることから、円安ではなくユーロ高がユーロ円を牽引しているようだ。 今週はECB理事会が控えており、据え置きが濃厚となっている。ただ、市場ではイラン紛争による原油高でユーロ圏のインフレが今後上昇してくる可能性が警戒されており、ECBの利上げが期待されている。 しかし、アナリストからは、イラン紛争が数週間程度で収束できれば、エネルギー価格上昇によるインフレは一時的とみなされ、ECBはその影響をある程度見過ごすことができる可能性があるとの指摘も出ている。一方、仮に紛争が長期化した場合でも、エネルギー価格ショックがユーロ圏経済を停滞に近い状態へ押し下げる可能性もあり、ECBが利上げに踏み切るのは難しい状況だという。 ポンドドルも1.33ドル台まで買い戻された。ポンド円も212円付近まで買い戻される展開。市場では英中銀の年内利上げ観測が出ているが、英失業率が上昇すれば、原油高でインフレが高止まりする中でも英中銀の利上げを妨げる可能性があるとの指摘が出ている。 短期金融市場では2026年に英中銀が利上げする確率を74%と織り込んでいる。英雇用統計は木曜日に発表予定で、その日に政策決定会合が控えているが、今回の会合では政策金利は据え置かれる見通し。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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