来月の米FOMCでの連続利下げ期待が強まるだけでなく、0.50%の大幅利下げ期待も広がる中、 今週発表される指標のうち、カギを握る重要な材料その2、16日に発表される7月の米小売売上高です。 先月26日に発表された米国の第2四半期GDP速報値は、前期比年率+2.1%。+3.1%あった第1四半期からは鈍化しましたが、市場予想の+1.8%をしっかり上回る数字となりました。 予想を超える数字を支えたのが個人消費の伸びで、第1四半期に+1.1%であった個人消費は予想の+4.0%を超える+4.3%の強い伸びを示しました。 米国の米国のGDPの約7割を占めるのが個人消費。この伸びが堅調だと経済成長維持への期待が強まります。そうした中、個人消費動向を示す小売売上高への注目が集まるところとなっています。 前回6月分は総合が前月比+0.4%と予想の+0.2%を上回る数字に。変動の激しい自動車及び同部品を除いたコアも同+0.4%と予想の+0.1%を上回りました。 この結果に発表直後は消費の堅調さが利下げの議論を複雑化させると報じられたほどしっかりした印象を与える数字でした。 今回は多くの自動車メーカー社で7月の新車販売がかなり苦戦したとの報道もあり、全体では前月比+0.2%と微妙な数字ですが、自動車及び同部品を除くコアは+0.4%と堅調を維持しそう。 雇用統計がまずまず、13日のCPIも無難に出た場合、予想通りの数字が出ると、少なくともいきなりの0.5%の利下げはハードルが高い印象です。大幅利下げ期待を後退させてドル買いになる可能性もありそうです。 minkabuPRESS編集部山岡和雅
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。