為替相場まとめ4月13日から4月17日の週

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 13日からの週は、ドル円・ユーロドルともに方向感を欠く展開が続いた。中東情勢を巡る協議の進展期待と失望、さらに米欧の金融政策観測が複雑に絡み合った。13日は米イラン協議が合意に至らず、有事のドル買いでドル円が159円台後半へ上昇した。しかし、原油や米金利の初期反応が一巡すると市場は協議不調を次第に織り込み、160円突破には至らなかった。14日は協議再開期待が浮上し、株高を背景にドル安・円高が進行、ドル円は159円割れまで下落したが、ロンドン時間には行き過ぎた円買いの修正が入り下げ渋った。和平期待と米金利低下がドル安を強めユーロドルは1.18ドル付近へ上昇する一方、日銀の物価見通し引き上げ観測が円買いを誘いドル円は158円台後半へ押し戻された。15日はドル安が一服、中東情勢の楽観と不安が交錯。米国による追加派兵報道がドル買いを誘発する場面もあったが、片山財務相の円安牽制発言による急落は短命で、日銀利上げ観測後退が円買いを抑制した。16日は東京で財務当局の発言が相次ぎドル円は急落後に急反発するなどまちまちな政策メッセージがボラティリティを高めた。ロンドンでは利上げ否定発言を受けドル買いが優勢となり159.13円まで上昇、NYでは一時158.20円台まで下落した後に買い戻され159円台を回復した。和平協議の長期化懸念と早期合意期待、原油価格の神経質な上下動など、ドル安・ドル高材料が交錯する不安定な地合いが続いた。そうした中、NY朝になってイランがホルムズ海峡の封鎖解除を発表。米国からは週末の協議再開と、早期の合意への動きが示され、ドル安原油安株高の動きが一気に進む展開となった。

(13日)
 東京市場では、ドル買い先行も続かず。週末の米イラン協議決裂を受け、週明けのドル円は先週末終値の159.27円から159円台後半へ上昇してスタート。午前中に159.85円まで上値を伸ばしたものの、160.00円を試す勢いはなく、午後には159.50円台へ反落するなど上値の重さが露呈した。ただし、日銀の今月の利上げ期待後退に伴う円売りもあり、下値も限定的であった。ユーロドルは1.1658ドルまで下落後、1.1690ドル前後へ反発。ポンドドルも1.3381ドルまで下落後に1.3415ドル前後へ上昇するなど、今後の不透明感から一方向のトレンド形成に対する市場の警戒感が窺える。ユーロ円は185.89円へ急落後187.78円まで上昇した。

 ロンドン市場は、落ち着いた値動き。オセアニア市場での有事のドル買いが一服し、ロンドン市場は静かな展開となった。ドル円はオセアニア時間に159.85円まで急伸後、ロンドン朝方には159.50円台へ反落。本格参加後は159.60-159.70円レベルでのもみ合いに終始した。原油高や米債利回り上昇といった初動反応はすでに落ち着きを見せている。ユーロドルはオセアニア時間の1.1658ドルから1.1700ドル付近へ買い戻され、ユーロ円も185.89円から186.79円へ反発した。ポンドドルは1.3430ドル台へ回復。次の展開を待つ様子見ムードが強く、市場が中東情勢のヘッドラインに対し過敏な反応を控える段階に入った可能性も示唆される。

 NY市場では、ドル円が振幅。ドル円は前半に159円台後半へ上昇したものの、後半は戻り売りに押され159円台前半へ下落した。米イラン和平協議は合意に至らず見通しは不透明だが、市場は協議不調をある程度織り込んでいたとみられる。ホルムズ海峡封鎖計画の期限を迎えたにもかかわらず、原油相場急落や米金利低下が起きたことは、投資家が中東関連報道への反応を鈍らせ、通常のファンダメンタルズ重視の環境へ回帰しつつあることを示している。ユーロドルは1.17ドル台を回復し、ユーロ円は円安の動きも加わり187.00円台で最高値を更新。ポンドドルも1.35ドル台を回復した。市場の関心は、有事対応から欧州のインフレ動向に対するECBの政策判断へと移行しつつある。

(14日)
 東京市場では、ドル円が軟調。米イラン協議再開への期待を背景にリスク警戒感が後退し、前日の海外株高を引き継ぐ形で東京市場でも株高・ドル安・円高の流れが優勢となった。ドル円は朝方の159.50円近辺から午後には159.00円を割り込む水準まで下落した。クロス円も軒並み下落し、ユーロ円は一時187.53円まで小幅に高値を更新した直後に187.09円へ反落。ポンド円も215.37円から214.91円へ下落した。これは新たな円買い材料というより、株高を受けたポジション調整の側面が強い。その後、ロンドン勢の参入時間帯にかけて行き過ぎた円買いへの警戒感からドル円は159.20円台へ小幅に戻した。ユーロドルやポンドドルは前日の上昇に対するもみ合いに終始した。

 ロンドン市場では、材料に神経質。米イラン交渉団が和平協議のためイスラマバードを再訪するとの報道を受け、有事のドル買いの巻き戻しが進行。原油先物は一時95ドル台に下落し、米10年債利回りも4.26%台へ低下した。ドル指数が200日線を割り込むなど、テクニカル面でもドル安圧力が強まっている。これを受け、ユーロドルは1.1800ドル付近、ポンドドルは1.3570ドル付近まで上昇。ユーロ円もユーロ高に牽引され一時187.53円と過去最高値に並んだ。一方、ドル円は「日銀が原油高を受けて物価見通しの大幅引き上げを検討」との報道が円買い圧力となり、158.70円台まで下落した。ただし、市場の期待先行の動きに対し、米PPI発表を控えてトレンドが定着するかは疑問が残る。

 NY市場では、ドル円が軟化。ドル安の流れが継続し、ドル円は158.00円台へ下落。米国による海峡封鎖が開始されたにもかかわらず、米イラン交渉継続の報道や、米PPIが予想を下回ったことがドル下押し要因となった。しかし、ドル円は160.00円に向けた警戒感はあるものの、下値追いの動きまでは見られず、高水準の原油価格を背景とした円売り圧力は当面継続するとの見方が根強い。ユーロドルは7日続伸で一時1.18ドル台を回復し、ユーロ円は187.00円台で推移。中東紛争はユーロの押し下げ要因となるはずだが影響は限定的であり、市場の過度な楽観視には危うさも潜む。ポンドドルは1.35ドル台後半へ上昇したが、英国の成長率見通し下方修正など懸念材料も混在している。

(15日)
 東京市場では、ドル円に買い戻し。前日の海外市場における米イラン協議再開への楽観論に伴うドル安の流れが一服。朝方のドル円は158.80円を挟んで推移したが、昼にかけてドル高へ傾き、一時159.00円台を回復した。しかし、午後には再びドル安となり158.80円台へ押し戻された。ユーロドルも前日の1.1811ドルから昼前には1.1779ドルまで下落したが、午後には再び1.18ドル台に迫るなど下値は限定的だった。ユーロ円は前日海外市場で史上最高値187.53円を付けた後の押し目が187.10円前後にとどまり、この日も187.50円まで上昇するなど底堅い推移を見せた。ポンドドルは1.3557-1.3579ドルの狭いレンジでもみ合い、ポンド円は午後に215.79円まで上昇した。

 ロンドン市場では、ややドル買い。米イラン和平協議を週末に控える中、市場の期待と不安が交錯し、全体的にややドル買いに傾斜した。米国による中東への追加派兵報道や、イランによるペルシャ湾封鎖の威嚇など、楽観論に水を差す報道が相次ぎ、原油先物も93ドル台へ再上昇。欧米株価も上値が重くなった。ドル円は159.06円付近まで上昇後に158.65円付近へ下落し、その後再び159.00円台を回復するなど不安定な値動き。ユーロドルは1.1772ドル付近まで下落し、ポンドドルも1.3544ドル付近へ軟化した。トランプ米大統領の楽観的な発言や停戦延長の原則合意に関する報道にもかかわらず、市場のドル売り反応は鈍く、不透明感に対する根強い警戒感が浮き彫りとなっている。

 NY市場では、ドル円が方向感なく上下動。ドル円は159.00円を挟んで方向感のない展開に終始した。片山財務相による「必要ならば断固たる措置も取る」との円安牽制発言を受け一時急落する場面もあったが、影響は短命に終わった。日銀の早期利上げに対する懐疑的な見方や国債利回り低下を背景に、円を買うインセンティブが乏しい現状が露呈している。ユーロドルは連騰の反動から1.17ドル台後半でもみ合いとなった。和平合意の不確実性からユーロには下落リスクがあるとの指摘も出ている。ポンドドルは1.35ドル台後半へ上昇し8日続伸となったが、労働市場の弱さがインフレを抑制する可能性を考慮すれば、英中銀の過度な利上げ期待を前提としたポンドの上値余地には疑問符が付く。

(16日)
 東京市場では、円買い先行も戻す。リスク警戒感の後退による有事のドル買い調整が進み、ドル円は上値の重い展開でスタート。昼前には、片山財務相や三村財務官による為替市場に関する連携強調や円安牽制発言を受け、158.75円前後から一時158.27円付近まで急落した。しかし、片山氏が「利上げは経済に悪影響」と言及したことで円売りが誘発され、158.90円前後まで急速に買い戻されるなど、政策当局のメッセージの不整合が市場のボラティリティを招く結果となった。日経平均が最高値を更新する中でリスク選好の円売りも意識された。ユーロドルは1.1824ドルまで上昇後1.1790ドル台へ反落。クロス円も急落分をすぐに取り戻し、ユーロ円は187.50円前後へ反発した。

 ロンドン市場では、ドル買いが優勢。東京市場での円安牽制によるドル円下落は一時的なものにとどまり、ロンドン市場ではドル買いが優勢となった。片山財務相の利上げ否定発言により早期利上げ観測が後退したことで、ドル円は東京時間の高値を突破し159.13円レベルまで上昇。原油価格が高止まりし、インフレ懸念から米金利を下支えしていることもドル買い要因となっている。さらに、停戦協議への期待から欧州株が堅調に推移し、リスク選好の円売りが介入警戒感を凌駕している状況だ。ドル高圧力により、ユーロドルは1.1773ドル付近、ポンドドルは1.3532ドル付近まで安値を更新。英2月GDPが予想を上回ったものの、有事発生前のデータとして市場に軽視され、ポンド買いは続かなかった。

 NY市場では、ドル円が底堅く推移。ドル円は一時158.20円台まで下落したものの、NY時間にかけて買い戻され159.00円台へ戻す展開となった。株価が最高値を更新するなど中東情勢への過度な警戒感は一服しつつあるが、米国がイランとの合意に6カ月必要との認識を示したことで、不確実性は長引く公算が大きい。和平交渉が進展しても高水準の原油価格は維持されると見られ、円売り圧力は容易には解消されないだろう。ユーロドルは利益確定売りに押され1.17ドル台へ下落。ECBの早期利上げに対し独連銀総裁が慎重姿勢を示したことも上値を抑えた。ポンドドルも1.35ドル台前半へ下落し、英中銀の利上げ確率が大幅に縮小していることが足枷となっている。市場の楽観論と実体経済のリスクには依然として乖離が見られる。

(17日)
 東京市場では、円が全面安の展開。ドル円は159円台半ばまで上昇し、ユーロ円は過去最高値を、豪ドル円は1990年以来の高値を更新した。円売りを加速させた背景には、主に二つの要因がある。第一に、イランによるホルムズ海峡の封鎖懸念が続き、燃料供給不安から日本経済の先行きが警戒されていること。第二に、日銀の追加利上げに対する慎重姿勢が強まったことだ。植田総裁が政策判断の難しさを吐露したほか、片山財務相もG7での「様子見」の空気を伝えており、今月の日銀金融政策決定会合での利上げ見送り観測が市場に広がった。米イラン協議への期待によるリスク選好の動きと相まって、円には売り圧力が強くかかり続けている。

 ロンドン市場は、円買いが優勢。東京市場での円安主導の流れが逆回転している。きっかけとなったのが原油動向。NY原油先物は94ドル付近に買われたあと、一転して90ドル台前半まで下落している。その背景には、週末から来週にかけて実施される見込みの米国とイランの和平協議への楽観視があるようだ。インフレ警戒の後退で米10年債利回りは4.32%から4.29%台へと低下。欧州株や米株先物・時間外取引は概ねプラス圏で推移している。ドル円は159円付近へと反落し、本日の安値を広げている。ポンド円も215円台前半に安値を更新。ユーロ円は187.50割れ水準まで反落している。見事に東京市場の円安から切り返した。ドル相場はドル安方向に振れている。ユーロドルは1.18付近へ、ポンドドルは1.3540付近へと上昇。有事ドル買いの巻き戻しの動きとなっている。ただ、この時間帯は確定した新規情報は得られておらず、期待先行の面も。

 NY市場は午前にドル安が進行。ホルムズ海峡の封鎖解除をイランが発表。米国も前向き姿勢を見せ、この週末で協議を再開することを示した。イスラエル軍が平時に戻す姿勢を示したことや、レバノン大統領が恒久的な停戦合意の姿勢を示したことなど中東情勢正常化に向けた動きが広がり、有事のドル買いの調整が一気に広がった。ドル円はロンドン市場で159.00円前後まで下げていたが、さらに157.53円まで大きく下げた。ユーロドルは1.1790ドル台から1.1849ドルを付けた。対円でのドル安が強かったこともあり、ユーロ円などクロス円は大きく低下。ユーロ円は187.80円前後から186.32円を付けている。その後ユーロドルなどは上昇分を解消して売りが出た。対円でのユーロ売りなどが重石となり、海峡の封鎖解除発表前の水準を割り込み、1.1761ドルまで下落。ポンドドルなどでも上昇分を打ち消す動きを見せている。ドル円は安値から反発も158円60銭台までにとどまった。

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