ドル安が優勢 ドル円は一時159円台前半 米国とイランが和平協議へ=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル安が優勢 ドル円は一時159円台前半 米国とイランが和平協議へ=NY為替概況

 きょうのNY為替市場はドル安が優勢となり、ドル円も一時159円台前半まで下落する場面が見られた。ドル安のきっかけとしては、米国とイランが土曜日に和平協議を行うと伝わったことや、米司法省がFRB本部ビルの経費に関するパウエル議長の刑事捜査を取り下げたことが材料視されている。和平協議にはバンス副大統領は出席しないが、ウィトコフ特使およびクシュナー氏が対応する。イラン側はアラグチ外相。

 ただ、市場はファンダメンタルズに意識が戻りそうな気配もある中で、来週の各国中銀の政策会合を注視している。中東情勢や原油高にいまだ着地点が見えず、インフレや成長への影響が可視化しずらい中、各国とも据え置きが確実視されている。そのような中で、どのようなメッセージを発してくるかに注目している。

 日銀については、来週の決定会合で据え置きを決める見通し。一段の物価高が景気を圧迫する懸念が強まる中、今後の対応が注目されるが、エコノミストは、原油高が他に波及するのは2027年以降と見られ、政府の物価対策もある中、日本の総合インフレはしばらく2%割れの水準が続くと見ているという。

 それでも日銀は中立金利までの引き上げを目指しており、来週はその利上げ期待を後退させいような姿勢を示すと見ているという。次回の利上げは6月会合の可能性が依然高いとも述べている。

 ユーロドルは1.17ドル台を回復。本日は一時1.1675ドル近辺まで下落し、200日線に顔合わせしていたが、サポートされた格好となった。一方、ユーロ円はドル円同様に高値圏で膠着した値動きとなっており、186円台後半での推移が続いた。

 来週はECB理事会が予定されているが、中東情勢の行方が見えないことから、今回は据え置きが確実視されている。注目は6月理事会に向けての動向だが、アナリストからは、市場が6月利上げへの期待を高めたとしても、ユーロは必ずしも上昇しないと指摘している。

 ECBの行動がユーロを支援するには、インフレ期待に先んじる必要があり、単に追随するだけでは不十分だという。インフレ調整後の欧米の実質2年債利回り格差は、現時点でユーロドルを特に支援する水準にはないと述べている。

 ポンドドルは一本調子の上昇が続いた。1.35ドル台を回復し、本日1.3460ドル付近に来ている100日線でサポートされている。一方、ポンド円も上昇し、215.65円付近まで上げ幅を伸ばす展開。

 アナリストは、ポンドは英政治リスクで困難に直面すると指摘している。スターマー英首相が交代する可能性を踏まえると、ポンドは下落する公算が大きいという。与党の労働党は5月7日の英地方選挙で大敗する見通しで、それは同首相の将来に関する憶測が高まる可能性があると指摘している。

 その場合、後任者が景気刺激策を拡大し、英国債利回りの長期ゾーンが上昇し、財政余地が縮小の懸念が高まるという。同アナリストは、ユーロ圏の底堅いな国際収支ポジション、しっかりと定着しているユーロ圏の長期インフレ期待、そしてエネルギー価格下落がユーロを支援する可能性も挙げ、ポンドは特に対ユーロで下落する可能性があると述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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