プラチナ週間展望=軟調、イラン戦争長期化の見方が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [4月27日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  2 月限  4 月 20 日〜 4 月 24 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          25,263    25,626 (20)   24,599 (24)     24,646         -622
  銀           415.0     416.0 (20)    369.0 (24)      369.0        -46.0
 プラチナ      10,584    10,880 (20)   10,011 (24)     10,011         -510
 パラジウム     8,000     8,000 (20)    7,900 (23)      7,900         -100
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        24  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 6) 4,740.9    -138.7   | ドル・円    159.69      0.25 円安
  銀       ( 7) 7,694.0    -549.3   | 日経平均  59,716.18       +1240.28
 プラチナ   ( 7) 2,030.4    -111.3   | NY原油 ( 6)  94.40         +11.81
 パラジウム ( 6) 1,509.90    -90.90  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 24日
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【前週のレビュー】
 プラチナは米イランの停戦協議再開の行方を確認、とした。
 プラチナは米イランの停戦協議が見送られたことが圧迫要因になった。トランプ米大
統領が停戦延長を発表したが、港湾封鎖は継続するとしたことから、イランはホルムズ
海峡で貨物船を拿捕し、イラン戦争が長期化するとの見方が強まった。現物相場は13
日以来の安値1999.81ドルを付けた。プラチナ先限も13日以来の安値1万
0160円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は7日以来の安値1463.50ド
ルを付けた。
 トランプ米大統領は、米国の条件を受け入れなければイランの橋と発電所を破壊する
と警告した。イランのガリバフ国会議長は、米大統領が降伏のテーブルに変えようとし
ていると述べており、パキスタンを通して停戦協議を欠席すると通知した。米大統領は
パキスタンの要請を受けて停戦延長を発表した。ただ港湾封鎖は継続するとしたことか
ら、イランはホルムズ海峡で貨物船を拿捕した。イランのペゼシュキアン大統領は、米
国のコミットメント違反やイランの港湾封鎖などが交渉への主要な障害になっていると
の見方を示した。米大統領は、ホルムズ海峡に機雷を敷設している小型艇の撃沈を命令
した。これまでイランの海軍を破壊したと主張し、小型艇を軽視していたが、今回の命
令で脅威として認識された。米大統領は港湾封鎖でイラン経済を締め上げることで降伏
を狙っており、今後の情勢を確認したい。また戦争権限法の60日の期限が迫ってお
り、米議会の動きも確認したい。一方、イスラエルとレバノンは停戦を3週間延長する
ことで合意した。
 3月の米小売売上高は前月比1.7%増加し、2025年3月以来の伸びとなった。
事前予想の1.4%増も上回った。ガソリン価格上昇を受けてガソリンスタンドの売上
高が増加したほか、税還付金が消費を下支えした。米新規失業保険申請件数は21万
4000件だった。前週から6000件の小幅増にとどまり、労働市場の安定を示唆し
たが、イラン戦争による経済の不確実性と物価上昇が下振れリスクとなっている。事前
予想は21万件だった。4月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.0
と前月の50.3から上昇した。前月のほぼ横ばいから持ち直した一方、イラン戦争で
サプライチェーン(供給網)が混乱し、サプライヤーの納入遅延が長期化したほか、販
売価格指数は約4年ぶりの高水準となった。インフレ高止まりで米連邦準備理事会(F
RB)の金利据え置きが見込まれている。
【NYのパラジウムETF残高が減少】
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、22日のロンドンで10.29トン
(前週末10.29トン)、23日のニューヨークで39.35トン(同39.35ト
ン)、22日の南アで5.03トン(同5.03トン)と変わらずとなった。またパラ
ジウムETFの現物保有高はロンドンで4.63トン(同4.63トン)と変わらず、
ニューヨークで17.03トン(同17.60トン)に減少、南アで0.66トン(同
0.66トン)と変わらずとなった。イラン戦争の長期化見通しを受けてニューヨーク
のパラジウムETF(上場投信)残高が減少した。一方、米商品先物取引委員会(CF
TC)の建玉明細報告によると、4月14日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機
家の買い越しは2万0603枚(前週1万8038枚)に拡大、パラジウムの売り越し
は1053枚(同1393枚)に縮小した。
【3月のEUの乗用車登録増加も電気自動車が中心】
 欧州自動車工業協会(ACEA)によると、3月の欧州連合(EU)の新車(乗用
車)登録台数は前年同月比12.5%増の115万8316台となった。1〜3月は前
年同期比4.0%増の282万2616台となった。電気自動車の税制優遇措置が影響
した。電気自動車の占める割合は19.4%と昨年の15.2%から増加した。ガソリ
ン車とディーゼル車の割合は30.3%と昨年の38.2%から低下した。一方、4月
のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.6と前月の
50.7から下落した。節目となる50を予想外に割り込んだ。事前予想は50.1。
4月の独ZEW景気期待指数はマイナス17.2と予想を大幅に下回った。欧州中央銀
行(ECB)のラガルド総裁は、イラン紛争の経済的影響はECBの不利なシナリオに
相当する水準にはまだ達しておらず、ECBは金融政策について確固たる結論を出す前
にさらなる情報が必要との認識を示した。
当面の予定(イベント・経済統計)
27日 ●ニュージーランド(振替休日)、南ア(自由の日)
    金融政策決定会合(日本銀行、28日まで)
    中国工業利益 2026年3月(国家統計局)
28日 労働力調査(失業率) 2026年3月(総務省)
    日銀総裁記者会見(日本銀行)
    米ケース・シラー住宅価格指数 2026年2月(S&P)
    米消費者信頼感指数 2026年4月(カンファレンスボード)
    米連邦公開市場委員会(FRB、29日まで)
29日 ●昭和の日
    豪消費者物価指数 2026年3月(連邦統計局)
    独消費者物価指数 2026年4月速報(連邦統計庁)
    政策金利発表(カナダ銀行)
    米卸売在庫 2026年3月速報値(商務省)
    米FOMC声明文公表(FRB)
30日 鉱工業生産指数 2026年3月速報(経済産業省)
    中国製造業購買担当者景況指数 2026年4月(中国物流購買連合会)
    中国非製造業購買担当者景況指数 2026年4月(中国物流購買連合会)
    中国製造業購買担当者景況指数 2026年4月(RatingDog)
    ユーロ圏域内総生産 2026年1-3月期速報(EUROSTAT)
    ユーロ圏消費者物価指数 2026年4月速報(EUROSTAT)
    ユーロ圏雇用統計 2026年3月(EUROSTAT)
    欧州中央銀行(ECB)理事会結果公表
    英中銀(BOE)政策金利公表
    米国内総生産 2026年1-3月期速報値(商務省)
    米個人所得・支出 2026年3月(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米雇用コスト指数 2026年1-3月期(労働省)
 1日 ●中国、香港、欧州、南ア(メーデー)
    米製造業景況指数 2026年4月(ISM)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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