【前週のレビュー】ニューヨーク原油8月限の直近の安値は72.83ドルと、昨年 12月16日の安値55.40ドルから今年5月18日の高値100.10ドルまでの 上げ幅の61.8%押しである72.48ドルに近い水準まで下落した後に戻して、 19日午後には75ドル台まで急反発している。日足はかなり長い下ひげを付けて、陰 の極を付けた可能性が出て来たとした。 【NY原油は70ドル台割れに下値抵抗、下げ止まりか否かに注目】 ニューヨーク原油8月限は結局、再び底割れした。25日には68.90ドルまで崩 れたが、その日のうちに安値からは急反発して、引けは71.92ドルまで戻して、日 足は長大陽線を付けた。チャート的には70ドル台割れに下値抵抗を見ており、このま ま戻すのか否かが目先の焦点となる。再び底割れした場合は、昨年12月16日の安値 55.40ドルから前述の100.10ドルまでの上げ幅の78.6%押しに当たる 64.97ドル、つまり65ドルの節目辺りまで下げ余地が拡大する。逆にこのまま戻 した場合、今回の下落幅(100.10ドルから68.90ドル)の23.6%戻しの 76.26ドル、それを上抜けると、38.2%戻しの80.82ドル辺りが上値目標 となる。日柄的には30日が満月になるため、その辺りが転換点となる可能性がある。 材料的には、米国とイランの停戦合意からホルムズ海峡の石油タンカーの通過増加に よる供給回復見込みで、原油はここまで大きく崩れて来たが、25日はそのホルムズ海 峡を通過する貨物船がイランに攻撃されたという報道で安値から急反発した。 イランのペルシャ湾海峡庁(PGSA)は「PGSAが定めた枠組み外の経路を通る あらゆる通行は、安全通過の保証の対象外」としており、今後も攻撃される可能性があ り、それを防衛するため、再び米国との関係が緊迫化する可能性もあるため注意を要す る。PGSAは通過48時間前までの事前申請を義務付けているが、これは合意から 60日経過以降の有料化を視野に入れたものとの指摘も聞かれる。 同様に懸念されるのは、イスラエルのレバノン攻撃が続いていることで、停戦合意は 完全に形骸化している。イランとも一触即発の状況であることに変わりない。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は崩れる気配はなく、過去最高値近辺 でのもみ合いが続いている。 ドルインデックスは101ポイント台半ばまで戻り高値を更新したが、直近はやや上 げつかえ模様となっている。 【イラク、OPEC脱退も検討か】 石油輸出国機構(OPEC)関連のニュースとしては、イラクがOPEC脱退を検討 していることが報道されている。生産を拡大したいことが背景があるとみられる。仮に 脱退した場合、5月のアラブ首長国連邦(UAE)に続くものとなるが、イラクはもと もとOPEC創立メンバー国であり、サウジアラビアに次いでOPEC第2位の産油国 であるため、インパクトはより大きい。実際に脱退すれば、供給が増加することは必至 のため原油相場には圧迫要因となる。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である11月限は下降中のボリンジャーバンドの−1シグマ(7万 2040円辺り)と、−2シグマ(6万7040円辺り)の間の下落のバンドウォーク が続いている。ただ、26日は陽線引けで7万円台割れに下値抵抗を見せた。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油8月限は下降中のボリンジャーバンドの−2シグマ(68.86ド ル辺り)に沿った安値更新が続いたが、25日は陽線引けして、70ドル台割れに下値 抵抗を見せた。 ブレント原油8月限もほぼ同様の展開。下降中のボリンジャーバンドの−2シグマ (71.36ドル辺り)に沿った安値更新が続いたが、25日は陽線引けして、75ド ル台割れに下値抵抗を見せた。。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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