ドル円、159円台前半 介入警戒に加え、米財政を巡る懸念が上値を抑える=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、159円台前半 介入警戒に加え、米財政を巡る懸念が上値を抑える=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は159円台前半での推移が続いた。先週のドル安の流れが一服する中、159円台に再上昇。ただ、160円台には慎重な雰囲気が続いており、介入への警戒感に加え、米財政を巡る懸念が上値を抑えている。

 朝方に米財務省が米国債の買い戻し拡大に「財務省一般勘定(TGA)」を活用する可能性があると報じられていた。ややドル安の反応が見られたものの、大きな動きには至っていない。

 ベッセント財務長官が米国債利回りの抑制に積極姿勢を示す中、一部では米財務省が利回り管理を強めれば、最終的にはドルの信認低下に繋がるとの警戒も出ている。オプション市場では、この先1カ月のドル下落に備えたプレミアムが上昇しており、ファンド勢も8月を通じてドルの弱気ポジションを積み増していると見られている。

 一方、円については日銀の9月利上げ観測が高まっており、短期金融市場では80%の確率で利上げを織り込んでいる。高市政権も利上げを容認しているとの観測が出ているほか、日米協調介入後にはベッセント財務長官から日銀の早期利上げを促すような発言も聞かれ、市場では日銀が従来よりもペースを速め、9月か10月に追加利上げに踏み切るとの期待が強まっている。

 今週は氷見野副総裁の講演も予定されており、早期利上げへの手掛かりが示されるかが注目される。ただ、こうした観測にもかかわらず円買いの反応は限定的で、ドル円は159円台を維持。日本のインフレや成長などのファンダメンタルズを踏まえれば、日銀の利上げ余地はそれほど大きくないとの見方も根強いようだ。

 ユーロドルは1.16ドル台半ばの狭い範囲で推移。前日の1.1680ドルから小幅に下落しているものの、最近の上昇基調は維持している。一方、ユーロ円は185円台半ばで底堅く推移し、一時185.80円まで上昇した。

 アナリストはユーロドルについて、最近の上昇を経て目先は現在のレンジ内に落ち着く可能性があると指摘している。2026年の米成長予想が小幅に下方修正され2.1%となった一方、ユーロ圏は0.8%へやや上方修正された。米国とユーロ圏の2年債利回り格差もこうした成長見通しの変化に沿って縮小しており、ユーロドルの上昇を支えてきたという。

 ただ、ここからユーロ高がさらに加速するには新たな材料が必要と指摘。米成長見通しが一段と悪化するか、ユーロ圏経済に新たな好材料が出ない限り、最近の上昇を大きく拡大するのは難しく、当面は1.16ドル台を中心とした値固めとなる可能性がありそうだという。

 ポンドドルは先週の上げを一服させていたものの、1.36ドル台の高値圏で推移しており、堅調な値動きを維持。一方、ポンド円も東京時間の早朝に216円台半ばに下落して始まったものの、217円台まで買い戻される場面が見られている。100日線の上を堅持しており、介入の下げを取り戻す展開を続けている。

 イラン紛争にもかかわらず英経済が底堅さを維持していることからアナリストは、投機筋がポンド下落を見込むポジションを縮小していると指摘した。最新の米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ポンドの売り越しは8月18日までの1週間に減少し、現在では6月の約半分の規模となっている。

 ただ同アナリストは、10月に予定されている英予算案が、バーナム新首相が直面する財政支出上の制約を改めて市場に意識させる可能性があると指摘。「財政規律を重視する姿勢以外の対応を取れば、英国債とポンドの双方に対する懸念を高める可能性がある」と述べた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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