【これからの見通し】円高が進行、その継続性を探る展開に 今週のドル円相場は円買いが優勢となっている。160円台半ばまで上昇し、介入後の戻り高値を更新したあと、159円台、158円台、そして足元の157円台へと下落の動きが継続している。 昨日までは、原油高・債券利回り上昇、株安の三重苦となっていた。しかし、本日は原油高は一服し、NY原油先物は92ドル台をピークに90ドル割れまで一時下落。米10年債利回りは4.76%台と上昇一服。ただ、株式市場は、前日の米株が反発したものの、本日のアジア市場では売り圧力が優勢となっている。 ドル円が反落した背景としては、さまざまな材料が取り沙汰されている。160円台での介入警戒感、ベッセント米財務長官からの日銀利上げ要求(円安措置の姿勢)、本邦長期債利回りの急ピッチな上昇により日米金利差縮小観測、GPIFによる日本投資比率引き上げ観測など。 そして、通貨オプション市場ではドル円1週間ボラティリティーが、10%台へと急上昇しており(火曜日は6%を下回っていた)、円キャリー取引の前提となる低ボラティリティーの図式が崩れたことが投機筋を中心にポジション巻き返し圧力となった点が指摘される。 この後の海外市場では、円高進行の継続性を探る展開となろう。短期金利の日米金利差を2.5%程度とした場合のドル円の値幅を換算すると、約4円幅となる。160円を起点とすると156円近辺が採算分岐点と試算される。あくまでも机上の計算ではあるが、156円を下回るのかどうかが、円高継続性の一つのメドとなる。まずは、157円の大台が維持されるのかどうかをチェックしておきたい。 この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの非製造業PMI確報値(8月)、スイス消費者物価指数(CPI)(8月)と実質GDP(2026年 第2四半期)、ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(7月)、米国のチャレンジャー人員削減数(8月)、貿易収支(7月)、新規失業保険申請件数(08/23 - 08/29)、ISM非製造業景気指数(8月)、カナダの国際商品貿易(7月)や労働生産性(2026年 第2四半期)などが予定されている。 あすの米雇用統計発表を控えて、米労働関連指標の強弱が注目されそうだ。新規失業保険申請指数は20.5万件と前回の20.3万件から若干の増加見込み、ISM非製造業景気指数は54.1と前回と同水準の数字が予想されている。 発言イベント関連では、ウォラーFRB理事、ピル英中銀チーフエコノミスト、ハマック・クリーブランド連銀総裁、グールズビー・シカゴ連銀総裁などの講演やイベントスピーチが予定されている。英国では英リフォームUK全国大会が5日まで開催される。ECB当局者は9日までブラックアウト期間入りとなる。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。