金・銀週間展望=安値もみ合い、米国債の利回り上昇が一服

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [10月5日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  8 月限  9 月 28 日〜 10 月 2 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          22,339    22,467 (28)   21,338 (29)     21,753         -558
  銀           316.0     316.0 (28)    307.0 (29)      311.0        -15.0
 プラチナ       8,704     8,834 (28)    8,282 (29)      8,562         -173
 パラジウム     6,250     6,250 (28)    6,100 (29)      6,100         -300
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
         2  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       (12) 4,162.3    -158.9   | ドル・円    157.75      0.31 円高
  銀       (12) 6,041.5    -438.6   | 日経平均  68,309.46      +1945.26
 プラチナ   ( 1) 1,700.0     -97.7   | NY原油 (11)  91.11         -1.30
 パラジウム (12) 1,172.20   -103.80  |* ドル・円は15時45分現在、原油は  2日
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【前回のレビュー】
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しや米国債の利回り上昇が圧迫、とし
た。
 金は原油高や米国債の利回り上昇を受けて急落したが、安値拾いの買いが入ると、予
想以下の米個人消費支出(PCE)価格指数や米国債の利回り上昇が一服したことが下
支えになった。現物相場は8月5日以来の安値4111.34ドルを付けたのち、安値
もみ合いとなった。金先限は8月5日以来の安値2万1338円を付けたのち、下げ一
服となった。
 イランのアラグチ外相がホルムズ海峡を巡り、米国がイラン側の求める条件を受け入
れれば7日以内に開放すると仲介国を通じて米国に提案した。しかし、トランプ米大統
領はイランの和平案を拒否した。カタールが仲介に動き、同外相が米国の回答を受け取
ったが、協議に進展は見られなかったもよう。一方、米政府当局者の話として、米国は
3隻目の空母打撃群と海兵隊の艦艇を中東に追加派遣すると報じた。トランプ米大統領
が中間選挙後のイラン攻撃再開を検討している。また米国はドイツとフランスに対し、
世界的な燃料価格高騰の緩和に向け緊急用ディーゼル(軽油)備蓄の放出を求め、応じ
ない場合はディーゼル輸出の禁止措置が講じられる可能性があると伝えた。
 8月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.4%上昇し、前月の3.4%
上昇から横ばいとなった。事前予想の3.7%上昇を下回り、前月分も当初の3.7%
上昇から下方改定されたことを受け、米連邦準備理事会(FRB)による10月の追加
利上げ観測は後退した。9月の米ISM製造業景気指数は54.5と前月の54.6か
らほぼ横ばいとなった。堅調な需要を背景に投入価格が急騰しており、インフレ圧力が
続いていることを示唆した。事前予想は55.0。米連邦準備制度理事会(FRB)の
ジェファーソン副議長は、9月の会合で決定された利上げは支持するとしたものの、追
加利上げを急ぐ必要はないとの考えを示した。CMEのフェドウォッチで、10月の米
連邦公開市場委員会(FOMC)の金利据え置きの確率は75.1%(前週31.4
%)に上昇した。米10年国債利回りは1日のニューヨーク市場で5.35%と
2002年4月以来の高水準を付けたのち、上げ一服となった。市場関係者は、過去6
週間にわたる利回りの急上昇で米国債のリスク・リターンが大きく改善したとの見方が
広がったことで国債に対する買いが入ったとの見方を示した。
【金ETF残高は増加】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は1日時点で
1239.20トンとなり、前週末比1.79トン増加した。米国で1.99トン、オ
ーストラリアで0.04トン増加、英ETFSで0.12トン、南アで0.12トン減
少した。週初の急落場面で安値拾いの買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(C
FTC)の建玉明細報告によると、9月22日時点のニューヨーク金の大口投機家の買
い越しは22万5853枚となり、前週の23万0338枚から縮小した。今回は手じ
まい売りが4077枚、新規売りが408枚出て、4485枚買い越し幅を縮小した。
 8月の中国の金輸入量は141.73トンと月間最高を記録し、年初来の金輸入量は
1100トンを超える過去最高水準に達した。8月までの金地金の輸入量は2025年
を上回り、2017年以来の最高水準を記録した。旺盛な投資需要により中国の価格が
世界のベンチマーク価格を上回ったため、卸売業者にとって輸入拡大が魅力的になって
いるという。中国の金ETF(上場投信)残高は8月までに約44トンを増加し、
2026年は18%増加した。また中国の金準備は8月に20.2トン増加し、中国人
民銀行は22カ月連続で購入した。国慶節の連休期間に中国勢の金買いが続くと、下支
え要因になるとみられる。
【銀は原油高や金軟調が圧迫】
 銀の現物相場は原油高や金軟調を受けて売り優勢となり、8月5日以来の安値
59.98ドルを付けた。9月のユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定
値は52.9と前月の52.7から上昇し、2022年5月以来の高水準となった。米
製造業PMI確報値も55.9と前月の53.9から上昇した。
 1日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比26.69トン
減の1万5352.00トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建
玉明細報告によると、9月22日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは2万
5444枚となり、前週の2万5326枚から拡大した。
当面の予定(イベント・経済統計)
5日 ●中国(国慶節)、オーストラリア(勤労感謝の日)
   ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2026年9月確報(Markit)
   ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2026年9月確報(Markit)
   ユーロ圏生産者物価指数 2026年8月(EUROSTAT)
   米非製造業景況指数 2026年9月(ISM)
6日 ●中国(国慶節)
   独製造業受注 2026年8月(経済技術省)
   ユーロ圏小売売上高 2026年8月(EUROSTAT)
   米貿易収支 2026年8月(商務省)
7日 ●中国(国慶節)
   独鉱工業生産指数 2026年8月(経済技術省)
   米FOMC議事録公表 9月15-16日(FRB)
   米消費者信用残高 2026年8月(FRB)
8日 国際収支(経常収支) 2026年8月(財務省)
   独貿易収支 2026年8月(連邦統計庁)
   米新規失業保険申請件数(労働省)
   米卸売在庫 2026年8月確報値(商務省)
9日 全世帯家計調査・消費支出 2026年8月(総務省)
   米消費者信頼感指数 2026年10月速報値(ミシガン大)
   建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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