東京株式(大引け)=115円安、リスク回避ムードも引けにかけ下げ渋る

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 10日の東京株式市場は前日の米株安や円高などを受け終始売り優勢の展開。世界景気減速に対する警戒感が再燃するなかリスク回避ムードが強まったが、後場は日経平均が下げ幅を縮小し、この日の高値で引けた。

 大引けの日経平均株価は前営業日比115円02銭安の2万1687円57銭と反落。東証1部の売買高概算は11億2275万株、売買代金概算は1兆9674億3000万円。値上がり銘柄数は485、対して値下がり銘柄数は1572、変わらずは83銘柄だった。

 きょうの東京市場は、リスクを回避する売りに押される展開を余儀なくされた。米中貿易協議への不透明感がくすぶるなか、IMFが今年の世界経済成長率予測を下方修正したことなどで景気減速懸念が改めて意識された。また、トランプ米大統領が、航空機大手エアバスに支給する補助金を不当として110億ドル分のEU製品に関税を課す意向を表明したことで、米欧間の貿易摩擦が激化することへの警戒感も全体相場の重荷となった。日本時間今晩に予定されるECBドラギ総裁の会見を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせる要因となった。ただ、下値を売り込む動きも限定的で、後場は日銀のETF買いなどに対する期待も底流に、日経平均は下げ渋る動きをみせた。売買代金は1兆9600億円台にとどまり、これで4日連続2兆円台割れとなっている。

 個別では、前日に急騰したソニー<6758>が利食われ、キーエンス<6861>も売られた。任天堂<7974>も軟調。NTTドコモ<9437>、トヨタ自動車<7203>も冴えない。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>も売りに押された。ジャパンディスプレイ<6740>が下値模索となったほか、マネックスグループ<8698>も安い。日本ライフライン<7575>も下落した。大和工業<5444>、アウトソーシング<2427>なども値を下げた。

 半面、売買代金首位のソフトバンクグループ<9984>が頑強な値動き、楽天<4755>も上値追い基調を継続。ファーストリテイリング<9983>がしっかり、ニトリホールディングス<9843>も買いが優勢だった。スルガ銀行<8358>が値上がり率トップに買われたほか、サノヤスホールディングス<7022>、エスクロー・エージェント・ジャパン<6093>も値を飛ばした。かんぽ生命保険<7181>が大幅高、日本金銭機械<6418>も上昇した。

出所:minkabuPRESS 株式情報

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