神経質な相場展開からユーロ買いが鮮明に=ロンドン為替概況 22日のロンドン市場は、神経質な上下動が続く中で、次第にユーロ買いが鮮明になっている。序盤はドル買い・円買い方向の動きがみられたが、値動きは限定的。ドル売り・円売りに方向転換するなかでユーロ買いの動きが浮き上がっている。序盤は売買が交錯した欧州株が上昇に転じている。米株先物はトランプ大統領をめぐる不透明感から売られていたが、次第に下げ幅を縮小し、ロンドン昼にかけては下げを消す場面があった。ユーロは対ドルや対円のみならず対ポンドや対豪ドルでも堅調。前日にトランプ大統領がEU製自動車への関税について警告したことで、対ドルでのユーロの買戻し圧力がショートカバーの動きを誘った面がありそうだ。 ドル円は110円台前半での取引。東京市場では一時110.03レベルまで下落。トランプ氏のロシア疑惑や不倫に関する報道が売り圧力となっていたもよう。米株先物も下落していた。しかし、その後は買い戻されており、110.50レベルの日中高値をつけてロンドン市場に入った。ロンドン勢は売りから参入したが、再び買われるなど売買が交錯。足元ではユーロドルの上昇などドル売りの動きを受けて110.20付近まで再び下げた。米10年債利回りは前日終値水準を挟む上下動で方向性に乏しい。米FOMC議事録の内容を確認したいところ。 ユーロドルは1.16台前半での取引。ロンドン序盤には1.1570近辺から1.1553レベルまで下落し、安値を更新。しかし、その後は上昇に転じて1.16台乗せを試す動きとなった。1.16ちょうど近辺の売りをこなすと1.1618レベルまで上昇。8月9日高値とほぼ顔合わせした。ユーロ円は127円台後半での神経質な動きから、取引中盤には128.13レベルまで高値を伸ばした。欧州株では独仏自動車メーカー株が安い。前日にトランプ大統領がEU製自動車への関税について警告したことが影を落としているもよう。 ポンドドルは1.29ちょうど近辺での取引。ロンドン市場では下に往って来いの値動き。一時1.2868レベルまで下落したが、その後は1.29台に値を戻した。足元では1.29ちょうど近辺で推移している。ポンド円はロンドン早朝に142.68レベルの高値をつけたが、前日高値を上抜けることができず、142円ちょうど近辺まで反落。その後は142円台前半での揉み合いとなっている。対ユーロでのポンド売り圧力が継続しており、ユーロポンドは再び0.90台に乗せる場面があった。今日はユーロ買いの面が強いようだが、EUとのブレグジット協議に具体的な進展が報じられていないこともポンドの重石となっている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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