【これからの見通し】消去法的な面も強いドル高相場、米GDPで確認を

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】消去法的な面も強いドル高相場、米GDPで確認を

 今週はドル高が進行している。次期FRB議長人事をめぐってタカ派とみられるテイラー教授が有力候補となっていることや税制改革への期待が広がっていることなどが材料となっているようだ。これらに加えて、米経済ファンダメンタルズの裏づけが欲しいところだ。

 また、各個別通貨ごとに売り材料がでていることが、消去法的にドル相場を押し上げている面も強い。ユーロにとってはECB理事会での結果が、ポンドにとってはEU離脱交渉の難航が、円にとっては総選挙での自民大勝と日経平均の記録的連騰が、豪ドルはCPIと金融当局者のハト派発言が、NZドルにとっては政権交代が、カナダドルにとってはハト派的な中銀会合声明がそれぞれ自国通貨売り圧力となっている。

 そのような状況下で、本日は第3四半期の米GDP速報値が発表される。米国発のドル買い材料となるようだと、来週にかけてのドル高継続の期待が広がることになる。今回の市場予想は前期比年率+2.6%と前期の+3.1%からは伸びが鈍化する見込み。個人消費が前回の+3.3%から+2.1%に鈍化する予想となっていることが要因。背景には、ハリケーンの影響がありそうだが、一過性のものに留まるのかは、今後の消費動向を注視する必要があろう。

 GDP発表後には米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(10月)が発表される。速報値は101.1と、ハリケーンの影響をこなして13年ぶりの高水準となっていた。ただ、今回の確報値では100.7に下方修正される見込み。消費マインドの強さを楽観視できるのかどうか。米株式市場の反応とともに注目したい。

 今週は米主要企業決算発表が相次いでいる。前日の取引終了後に発表された一連のハイテク企業決算は比較的好調で、ナスダック指数先物が時間外取引で堅調な動きを示している。きょうはエクソンモービル、シェブロンなど石油大手決算が注目される。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明   

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