カナダ円が88円台まで急落 声明受け利上げ期待が後退=NY為替チェック

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 カナダ円の下げが更に加速している。きょうはカナダ中銀の金融政策委員会が開催され政策金利は予想通り据え置きとなった。注目の声明では成長見通しは引き上げられたものの、インフレ目標の到達時期を2018年の下半期に後退させたほか、「NAFTA再交渉への不透明感が既に景気に影響している」とも言及している。また、「追加利上げについては注意深くなるだろう」とも語っていた。

 今回の声明はカナダ中銀が慎重姿勢を強めていることをうかがわせる内容ではある。今回の声明を受けてカナダドルは急速に下落し、カナダ円は90円ちょうど付近から売りが強まった。更に同時刻からドル売りも強まり、ドル円が下落していることもカナダ円を圧迫している模様。

 年内はあと12月に政策委員会が予定されているが、据え置きの可能性が高い。NAFTAの再交渉が行き詰まっていることもリスクとして意識されていることから、カナダドルはしばらく軟調な動きとなるリスクも警戒される。

CAD/JPY 88.88 USD/CAD 1.2786 

minkabu PRESS編集部 野沢卓美
 

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