【これからの見通し】週明けは指標少なく、政治関連の話題に関心

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】週明けは指標少なく、政治関連の話題に関心

 週明け相場は注目される経済指標発表が少なく、政治関連の話題に関心が集まりそうだ。経済統計は、ユーロ圏貿易収支(8月)、NY連銀製造業景況指数(10月)が発表される程度となっている。また、金融当局者らの講演予定もみられない。

 一方で、政治関連の話題には事欠かない。東京市場では北朝鮮リスクが再び意識されている。本日から米韓合同軍事演習が始まっており、北朝鮮はこれに強く反発。北朝鮮でミサイル発射準備の兆候があるとの報道もあった。この後の海外市場でも円買い材料として取り沙汰される可能性があろう。

 欧州ではスペイン・カタルーニャ問題が注目される。先週のマーケットではスペイン債などの反応は一服しており、この話題に関する市場の動きは落ち着いていた。しかし、きょうはスペイン中央政府のラホイ首相が、プッチダモン・カタルーニャ自治州首相に「独立宣言を行ったかどうか」の明確な回答を求めた期限となっている。時刻は日本時間午後5時とされており、その発言が注目される。明確な回答がなければ、自治政府停止といった措置につながる可能性が指摘されている。

 英国ではEU離脱をめぐる協議が行われる。事前に予定されていなかったメイ英首相の参加が報じられている。英国側はメイ首相とデービス氏、EU側はユンケル委員長とバルニエ氏が夕食会に参加するとされている。ハモンド英財務相について、政策連携をとっている北アイルランドのDUPから弱腰な態度を非難されており、EU離脱をめぐる英国内の不協和音も報じられている。

 米国ではトランプ政権の政策に関する報道が注目材料。週末には米18州とワシントンDC司法長官などがトランプ政権が医療保険の低所得者向け補助金の停止決定について提訴した。米税制改革案の成立見通しとともに、再びトランプ政権の政策実行力が試される時となっているようだ。

 様々な政治リスクを抱えており、市場ではリスク回避の圧力がかかりやすい状況となっている。ただ、一つ一つの問題をうまくこなしてゆけば、安心感が広がることになろう。 

minkabu PRESS編集部 松木秀明   

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