きょうの為替市場は全体的にドル売りは一服しているものの、買い戻しの動きまでは強まっていない。ドル円は112.40近辺で推移。細かい上下動はあるものの、基本的にはレベル感に変化はなく、112円台でサポートされているものの上値は重い状況が続いている。 朝方、新規失業保険申請件数や生産者物価(PPI)の発表があり、伴に予想を上回る数字で、相応の反応も見られたものの、一時的な動きに留まっている。 前日のFOMC議事録では、大半のFOMCメンバーは年内利上げに前向きな姿勢を示しているものの、低インフレには懸念を示している様子がうかがえた。今後の利上げに関しては指標次第といった雰囲気だが、その意味では明日の9月の米消費者物価(CPI)は注目される。予 想では食品・エネルギーを除いたコア指数で前年比1.8%の上昇が見込まれている。8月までの4ヵ月間1.7%が続き、インフレ鈍化傾向に一服感も出てきている中、予想通り1.8%であれば、ポジティブな反応も期待できそうだ。 そのほか、9月の小売売上高も発表される。ハリケーン後の復興需要から高めの予想が見込まれている。ただ、特殊要因でもあり、今回の数字をどう捉えるかは未知数な部分も多い。 NY時間の昼になってポンドが急速に買い戻されており、短時間の間に本日の下げを帳消しにしている。ドイツ紙が英EU離脱交渉を担当しているEU側のバルニエ首席交渉官が、明日のEU外相会合で、英国が暫定的に2年間、EU単一市場へ残留する提案を行うと伝わっている。英国には財政的責務は伴うものの、投票権はないという。きょうのポンド円は147円台前半まで下落していたが、149円台まで一時上昇している。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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