【これからの見通し】メルケル独首相4選へ、欧州勢の反応はどうか

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】メルケル独首相4選へ、欧州勢の反応はどうか

 週末にはドイツとフランスの選挙、NZでも選挙と政治関連のイベントが相次いだ。いずれも選挙前から与党勢力の議席は減少した。SPDとの連立解消でメルケル政権にとっては新たな連立の動きが必要となっている。内向き政策の極右勢力の躍進もあって、政治的に今後不安定になる可能性が高まっている。フランスでもマクロン大統領の勢力が減少しており、新政権発足以来の支持率低下が反映された形だった。

 このあとの欧州マーケットでは、ひとまず現行勢力の継続が好感されるのか、それとも弱体化への懸念が広がるのか。ユーロ相場動向を軸とする展開となりそうだ。ドイツを中心とした欧州株式動向に注意が向けられそうだ。
 
 欧州関連では発言予定も多い。ドラギECB総裁が経済通貨委員会で証言を、コンスタンシオECB副総裁とクーレECB理事が講演を行う。経済指標では、ドイツIfo景況感指数(9月)が発表される。特に、ドラギ総裁からの10月理事会に向けたコメントに関心が集まるだろう。

 また、ドル円相場にとっては、日本時間午後6時に安倍首相が会見で衆院解散を正式表明する見込み。東京株式市場では追加景気対策などの観測がはやされた。ただ、ドル円相場は112円台前半と上昇一服。海外勢があらためて反応を示すのかどうか注目したい。

 米国では主要経済指標の発表予定は無い。しかし、きょうはダドリーNY連銀総裁とエバンス・シカゴ連銀総裁の講演が、明日東京朝方にはカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演も予定されている。特に、市場ではダドリーNY連銀総裁の発言内容を注目しているようだ。直近FOMCでは今後の金利見通しが従来どおりとなり、年内あと1回、来年3回の利上げ見通しが示されていた。金融政策の実行機関であるNY連銀の総裁とあって、発言の重みはイエレン議長並みとなる可能性がある。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明   

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