来週のFOMCで縮小開始を打ち出す可能性が皆無ではないとの見方も=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 NY時間の午後に入ってドル円は112.65付近で推移している。先週末の米消費者物価(CPI)を受けてのドル売りの流れが全体的に続いており、ドル円も一時112.35付近と先週のCPI後の安値に接近した。

 しかし、112円台前半での買い意欲も強い中、ショートカバーも強まり、ストップを巻き込んで一時112.85付近まで急速に買い戻される場面も見られた。

 その後、原油が下げ幅を拡大していることもあり、米国債利回りも再び下向きの動きとなっていことから、ドル円は伸び悩んでいる。

 先週のイエレンFRB議長の議会証言やCPIの結果を受けて、追加利上げ観測は早くても12月との見方が有力となっている。一方でFRBはバランスシートの早期縮小開始には積極的な姿勢を強調している。

 9月開始との見方が有力だが、一部には来週のFOMCで打ち出す可能性も皆無ではないとの見方も出ている。9月は債務上限問題もあり、タイミング的にはあまり芳しくはない。またFRBは、バランスシート縮小を少しでも早く開始して、12月利上げの判断に時間的余裕を持たせたいのではとの指摘も出ているようだ。

 ただ、FRBは市場への示唆もなく、市場が織り込まないまま、突然実施することは少ない。現在、FOMCメンバーは金融政策についての発言を控えるブラックアウト期間に入っていることを考慮しても、無い可能性のほうが高いように思われる。

USD/JPY 112.70 EUR/JPY 129.35
GBP/JPY 147.20 AUD/JPY 87.96

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
 

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。