【これからの見通し】明日の米独立記念日休場控えて、視線はまだ欧州に向かいがちか

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】明日の米独立記念日休場控えて、視線はまだ欧州に向かいがちか

 今週は週末に米雇用統計の発表を控えており、米債利回り動向をにらみながらドル相場が反応を示しそうだ。きょうはその前哨戦として米ISM製造業景況指数(6月)が発表されるほか、米建設支出(5月)の発表も予定されている。先週はユーロ圏や英国の中銀がタカ派的な面を強調したことで、欧州や英国の債券利回りが急上昇し、米国債利回りはそれに追随する格好だった。ただ、米国のファンダメンタルズ指標が発表されるなかで、次第に米国債動向が流れを主導する兆候もみせてきており、本日のISM指数への反応は注目されよう。

 米国株式市場にとっては6月自動車販売の発表も材料となろう。また、先週末にはNY原油先物が上昇傾向をみせており、リスク動向にとっては資源株への買い圧力として作用しそうだ。ロンドンではブラード・セントルイス連銀総裁が講演を行う。

 ただ、きょうは4日の米独立記念日の休場を控えている点は留意したい。米国、債券・株式市場は短縮取引となる。また、きょうはカナダ建国記念日のためカナダ市場が休場となる。北米市場での取引は手控えられそうだ。本格的な動きは米独立記念日明けとなろう。

 そのような状況とあっては、この後の海外市場は早仕舞いとなりやすい。欧州時間での取引に市場は集中しそうだ。欧州ではドイツとユーロ圏の製造業PMI・確報値(6月)、ユーロ圏失業率(5月)、英国では製造業PMI(6月)が発表される。英国への直接投資が鈍っているとの報道もあって、英国の製造業のセンチメントは予想以上に落ち込んでいるリスクもある。一方、ドラギECB総裁の強気の経済見通しに示されるように、ドイツやユーロ圏の製造業センチメントは力強さを堅持しそうだ。

 ドル円相場は東京都議選の結果を受けて円高に振れる場面があったが、足元では112円台半ばと底堅い値動き。海外メディアは安倍政権の1強にかげりなどといった報道多いようだが、国内では政権基盤の建て直しのための内閣改造や景気対策への期待などがあるもよう。まずは、ロンドン勢の反応をみてみたいところ。 

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明   

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