●公的マネーとみられる買いで相場が今年最高値圏に上昇する中、個人投資家と海外投資家が売りに回る 東証が29日に発表した6月第3週(19日~23日)の投資部門別売買動向によると、ハイテク株の買い戻しで日経平均株価が一時年初来高値を更新し3週ぶりに反発したこの週は、日銀のETF買い注文を信託銀行経由で受けるとされる証券会社の自己売買部門が3週連続で買い越した。買越額は前週比2.9倍の1986億円に膨らんだ。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門も2週連続で買い越し、買越額は前週の47億円から1259億円に急拡大し、昨年12月1週以来6ヵ月半ぶりの高水準となった。 一方、個人投資家は2週ぶりに売り越し、売越額は2189億円に上った。海外投資家は3週連続で売り越したものの、売越額は前週比96%減の92億円にとどまった。そのほか、投資信託部門も3週連続で売り越し、売越額は851億円だった。 公的マネーとみられる自己売買部門と信託銀行部門の買いで相場が今年最高値圏に上昇する中、個人投資家と海外投資家が売りに回った格好だ。 ■投資部門別売買代金差額 (6月19日~23日) 東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)] ※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し 海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 ) 6月 ――― 第3週 ▲92 1,259 ▲2,189 [ ▲2,330 141 ] 20,132円 ( +189 円) 第2週 ▲2,065 47 550 [ ▲387 938 ] 19,943円 ( -70 円) 第1週 ▲354 ▲557 ▲43 [ ▲864 820 ] 20,013円 ( -164 円) 5月 ――― 第5週 4,282 ▲522 ▲3,217 [ ▲3,161 ▲55 ] 20,177円 ( +490 円) 第4週 220 405 ▲792 [ ▲1,205 412 ] 19,686円 ( +96 円) 第3週 301 17 166 [ ▲839 1,006 ] 19,590円 ( -293 円) 第2週 5,602 ▲1,287 ▲5,100 [ ▲5,027 ▲73 ] 19,883円 ( +438 円) 第1週 1,583 ▲144 ▲1,877 [ ▲1,503 ▲374 ] 19,445円 ( +248 円) 4月 ――― 第4週 2,849 ▲6 ▲4,448 [ ▲3,469 ▲978 ] 19,196円 ( +575 円) 第3週 2,770 ▲193 ▲883 [ ▲706 ▲176 ] 18,620円 ( +285 円) 第2週 1,027 ▲10 ▲508 [ ▲621 112 ] 18,335円 ( -329 円) 第1週 908 ▲633 3 [ ▲145 149 ] 18,664円 ( -244 円) 3月 ――― 第5週 ▲549 30 593 [ 432 161 ] 18,909円 ( -353 円) 第4週 ▲3,741 ▲790 3,266 [ 2,237 1,028 ] 19,262円 ( -259 円) 第3週 ▲4,069 ▲1,390 1,328 [ 537 790 ] 19,521円 ( -83 円) 第2週 ▲986 ▲255 ▲975 [ ▲1,418 443 ] 19,604円 ( +135 円) 第1週 ▲796 ▲380 ▲840 [ ▲1,070 229 ] 19,469円 ( +185 円) 2月 ――― 第4週 ▲727 ▲220 ▲409 [ ▲586 177 ] 19,283円 ( +48 円) 第3週 ▲763 ▲539 122 [ ▲761 884 ] 19,234円 ( -144 円) 第2週 1,371 ▲393 ▲1,754 [ ▲1,842 87 ] 19,378円 ( +460 円) 第1週 ▲2,448 ▲595 2,041 [ 622 1,419 ] 18,918円 ( -549 円) ※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。 ※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。 株探ニュース
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