【これからの見通し】好調な株式市場、中銀総裁発言が水を差さないか注意しながら

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】好調な株式市場、中銀総裁発言が水を差さないか注意しながら

 ドル円は111円台後半へと水準を上げてきている。クロス円も総じて堅調な足取り。前日のNY市場でダウ平均が最高値を更新。きょうの東京市場でも日経平均が年初来高値をつけた。好調な株式市場をにらみながら、為替市場では円安の圧力が優勢になっている。

 昨日はダドリーNY連銀総裁の発言で、今後の追加利上げが示唆されたことがドル買いを誘った面がある。また、株式市場の好調さをみると、米経済ファンダメンタルズの回復に根ざした緩やかな利上げには歓迎ムードが強いようだ。きょうは欧州時間にフィッシャーFRB副議長の講演が予定されている。ややハト派のイメージがある同副議長だが、それだけに利上げに前向きな姿勢が示されれば一段のドル買いを誘う可能性があろう。ただ、常に株式市場の反応を注意深く見ながらということは念頭におきたい。

 また、ロンドン時間にはカーニー英中銀総裁のマンションハウス演説が行われる。英高層マンション火災の影響で延期となっていた。今後の金融政策の方針が示されることが多い演説で、注目度は高そうだ。直近のMPCでは5対3と予想外の3票の利上げだった。カーニー総裁は据え置き表だったが、インフレ上昇にどの程度の警戒感を持っているのかを探ることとなりそうだ。

 NY時間にはローゼングレン・ボストン連銀総裁(今年の投票権なし)とカプラン・ダラス連銀総裁(今年の投票権あり)の講演も予定されている。

 経済統計では、ユーロ圏経常収支(4月)、カナダ卸売売上高(4月)、米経常収支(第1四半期)などが発表される。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明 
 

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