【これからの見通し】三大イベント、まずはECB理事会に注目 きょうはECB理事会、コミー前FBI長官の証言、そして英総選挙と大きなイベントが相次ぐ。それぞれの結果に市場は神経質な反応をみせることが予想される。 まず、ロンドン時間にはECB理事会が開催される。焦点は出口戦略やフォワードガイダンスに関する変化(あるいはその兆候)があるのかどうか。ドラギECB総裁は前回の理事会後の会見では、いずれも議題にすらあがっていなかったと否定的な発言だった。その後、ドイツの出口戦略開始への圧力や、きょうのスタッフ経済予測での成長見通し引き上げなどの観測で、ユーロが買われた経緯がある。一方で、昨日のユーロ圏関係筋による経済予測草稿ではインフレ率見通しの引き下げの公算が指摘され、ユーロ相場が売りに反応する場面があった。きょうの発表を前に、ユーロドルは1.13台の手前で足踏み状態になっている。まずはECBスタッフの成長およびインフレ見通しの変化をチェックしておきたい。続いて、ドラギECB総裁会見の内容をチェックすることとなる。 コミー前FBI長官の証言については、事前にその内容が報じられている。市場ではトランプ大統領から捜査打ち切りの要求(希望)はあったが命令ではない、といった微妙な線が論じられている。昨日の米国株式市場は特段崩れることもなく高値圏を維持。さらにサプライズな内容がでてこなければ、極端な反応は少ない可能性がある。 そして英総選挙。東京は日本時間あす午前6時に締め切られる予定。その後、東京午前から昼までには大勢が判明することとなる。英選挙については事前の世論調査が当てにならないといった報道も目にする。現状では保守党が勝利も、議席の過半数は難しいといった事態が想定されやすくなっているがどうか。 その他の材料としては、ユーロ圏GDP・確報値(第1四半期)、カナダ住宅着工件数(5月)、米新規失業保険申請件数(3日までの週)などの発表が予定されている。また、原油相場が崩れている点も気掛かり。昨日の米週間石油在庫統計の結果を受けて、NY原油先物が一時45ドル台まで急落した。OPEC総会での減産合意およびその後の期間延長を受けた強気相場は終了している。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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