先ほどからユーロドルに再び買いが強まっており、1.1265付近まで戻している。明日のECB理事会など重要イベントを前に、きょうは短期筋中心に相場は上下動を繰り返している。ロンドン時間には、明日発表のECBスタッフ見通しで、2019年までのインフレ見通しが下方修正されるとの報道も流れ、戻り売りが強まった。しかし、1.12ドル台を死守したことから今度は買戻しが強まり、その下げを一旦取り戻している。しかし、1.12ドル台後半に入ると上値も重くなるようで、再び売りが強まる場面も見られた。 明日のECB理事会後の反応次第といったところだが、ECBはこのところの経済指標の好転で、ガイダンスを出口戦略に向けて変更してくる可能性を市場は見込んでいる。ただ、市場は既に変更自体は織り込んでおり、その内容を見極めたい段階にあるものと思われる。 市場にはガイダンス変更はあるものの、期待ほどの大幅な変更はなく、ドラギ総裁は慎重姿勢を強調するとの見方も出ている。その場合、一旦ユーロは材料出尽くし感から利益確定売りも想定されるという。 また、独大手銀からは、1.05~1.15のレンジ上限を突破する可能性は低く、ファンダメンタルズ分析からは現在でも高過ぎるとの指摘も出ていた。明日のドラギ総裁の会見で、このところのユーロ高をけん制するような発言が出るようであれば、ユーロへのインパクトは強いかもしれないとしている。 また、このところのユーロ上昇は、ファンダメンタルズというよりは、欧州株へのヘッジ無しでの資金流入が大きな要因となっていたものと考えられるとも言及していた。 EUR/USD 1.1267 EUR/JPY 123.27 EUR/GBP 0.8699 みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
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