ユーロ相場が一段高、独首相の発言に反応=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 22日のロンドン市場は、ユーロ相場が一段高になっている。メルケル独首相のユーロ相場に関する発言に反応した。序盤は調整の動き。ユーロドルは1.12手前水準から1.1160近辺まで下押し、ユーロ円は124円台後半から一時124.12近辺まで下落した。この日は目立った欧州経済統計の発表はなく、手掛かり難となるなかで欧州株が売りに押され気味となったことでポジション調整が入っていた。

 しかし、メルケル独首相が同国の貿易黒字に関して、ユーロ相場が安過ぎる、ドイツ製品をより安価にしている、と発言したことでユーロ買いが強まった。ユーロドルは1.12台乗せから1.1245近辺に高値を伸ばし、昨年11月9日以来の高値水準となっている。ユーロ円も125円台に乗せると、高値を125.30近辺に広げている。

 ポンドも連れ高。ポンドドルは1.29台後半から一時1.30台を回復。ポンド円は144円台前半から145円ちょうど近辺まで再び上昇した。しかし、対ユーロでの売り圧力が上値を抑制しており、レンジ相場となっている。

 ドル円は111円台前半での揉み合い。ユーロやポンドと比較すると小動き。序盤に111.15近辺まで下押しされたあとは、111.50近辺までの戻し。ただ、上値を追う勢いにも欠けており、レンジ内での取引となっている。

 このあとのNY市場でも目立った米経済統計の発表予定はない。先週から続くユーロ買いのフローがどこまで継続するのか見極めとなりそうだ。

みんかぶ「KlugFX」 松木秀明   

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