NY時間に入ってドル円は100ポイント超急落し、111円台前半まで急落している。機密情報の漏洩やフリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)のロシア疑惑を巡るコミーFBI長官の更迭などトランプ大統領の一連のロシアスキャンダル関連で市場にはリスク回避の雰囲気が強まっている。一部には今回のスキャンダルでトランプ大統領の弾劾が取り沙汰されており、大型減税や規制緩和など市場が期待している経済政策への不安感が強まっている。 冷静に考えれば万一、トランプ大統領が弾劾されたとしても、米国では選挙はなく、ペンス副大統領が大統領に昇格するだけなので、経済政策については、市場の評判も良いことから、それほど変わらないとは思われるが、目先は市場も動揺が隠せないようだ。 米株式市場でダウ平均は一時289ドル安、米10年債利回りは2.24%まで低下しており、CMEのFEDウォッチでは影響を懸念して6月利上げの確率が69%まで低下している。それでも高水準ではあるが。 ドル円も急速に下落したことで、ロング勢も一旦、見切売りを入れざるを得なくなっている模様。 きょうの急落で21日線を完全に下回っており、4月中旬からのリバウンド相場のフィボナッチ50%戻しの水準まで下落してきている。110円台に入った場合の下値サポートとしては、上記フィボナッチの61.8%戻しの水準が110.50付近に来ている。いずれにしろまずは落ち着くのを待つしかない。 USD/JPY 111.37 みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美
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