NY時間の終盤に入ってドル安の流れが再び復活する中でドル円は戻り売りが優勢となっており、105.80円近辺まで値を落としている。特段のドル売り材料は出ていないものの、原油相場が急速に下げ渋ったことをきっかけにドル安の流れを復活させている。 この日の米新規失業保険申請件数が再び100万件を超え、米雇用の先行き不透明感が強まっている。8月のフィラデルフィア連銀指数も予想を下回った。前日のFOMC議事録では5月、6月は急回復を見せたものの、感染第2波の拡大の影響から、それ以降は回復が鈍化している可能性に言及していた。きょうの指標はその指摘を裏付けた格好となっている。 前日のFOMC議事録で、FRBがイールドカーブコントロール(YCC)導入に否定的な見解を示したことで、追加緩和期待が後退した格好となり、下げ過ぎ感が高まっていたドルは活発に買い戻されていた。しかし、FRBの低金利政策は当面続くことが予想される中で、市場のドル安期待は根強いようだ。 そのほか、前日のFOMC議事録から、FRBは9月のFOMCで、長期債利回りを低下させるために、FRBは5年債以降の長期国債の購入を強化するとのではとの見方も出ている。FRBは国債購入により、市場に流動性を提供することを引き続き有効と見ているという。5年物より手前の短期ゾーンの利回りは低位にほぼ固定されており、FRBが購入を続ける理由はほとんどないと指摘している。 USD/JPY 105.80 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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