JPモルガンが7-9月期決算(第3四半期)を発表しており、パンデミックによる貸倒引当金が6.11億ドルと予想(23.8億ドル)を大きく下回ったことで安心感が広がっているようだ。トレーディング収益に関しても、FICC(債券・為替・商品)、株式とも予想を上回った。 最近の銀行幹部のコメントからは、パンデミックに伴う引当金の大幅増が次の四半期には繰り返される可能性が低いことを示唆していた。今回の決算はそのコメント通りの内容となった格好。パンデミックにより、依然として失業率が高いにもかかわらず、クレジットカードローンの債務不履行が予想以上に少なく、それに伴う損失計上が少なかったことが奏功した。 全体の損失計上は11.8億ドルと予想(19.6億ドル)を下回っている。なお、通期の純受取利息予想は約550億ドルに据え置いた。 株価は寄り付き直後は上昇して始まったものの、買い一巡後はすぐに戻り売りに押される展開となっている。 (7-9月・第3四半期) ・1株利益(調整後):2.92ドル(予想:2.26ドル) ・営業収益(調整後):299.4億ドル(予想:293.9億ドル) FICCトレーディング:46億ドル(予想:42.9億ドル) 株式トレーディング:20億ドル(18.6億ドル) 投資銀行:20.9億ドル ・貸倒引当金:-6.11億ドル(予想:-23.8億ドル) (通期見通し) ・1株利益(調整後):0.85~0.95ドル(従来:0.85~0.95ドル)(予想:0.91ドル) ・売上高:57億ドル(従来:58.1~59億ドル)(予想:58.1億ドル) (NY時間09:50) JPモルガン 102.00(-0.44 -0.43%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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