株価指数先物【引け後コメント】日銀ETF買い入れなどの思惑を手掛かりとした短期的な商い

配信元:株探
著者:Kabutan
大証12月限
日経225先物 23590 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 1641.0 -6.5 (-0.39%)

 日経225先物は前日比変わらずの2万3590円で取引を終了。寄り付きは2万3530円とシカゴ先物清算値(2万3515円)を若干上回って始まると、現物の寄り付き以降は2万3500円から2万3550円辺りでの推移が続いた。2万3500円での底堅さが意識されるなか、グローベックスの米株先物が底堅い値動きだったほか、TOPIXが0.50%を超える下落で推移していたことから日銀のETF買い入れへの思惑も高まり、前引けにかけて強含む形から上昇に転じている。

 前引けのTOPIXが0.51%下落だったため、後場のETF買い入れが期待されて現物の後場寄り付き直後には2万3650円まで上げ幅を広げている。ただし、需給面の思惑を手掛かりとした短期的な商いが中心であり、引けにかけては2万3600円から2万3630円辺りでのこう着が続いた。

 米国市場下落の影響は限られた形だが、大統領選挙や追加経済対策を巡る不透明感から商いは膨らにくい状況といえる。ポジションを大きく傾けづらいため、全体としてはこう着感の強い展開が続きそうである。しかし、菅首相が11月にも追加の経済対策の策定を指示すると伝わっており、政策期待から下値も売り込みづらいだろう。小動きが続いているが、2万3500円固めから2万4000円を意識した動きに備えておきたいところだ。そのため、幅広い銘柄への資金流入は期待できないものの、ヘッジ対応でコア銘柄に資金は集中しやすくなるとみられる。NT倍率は一時14.39まで上昇するなど、日経225型優位の状況であり、NTロングによるスプレッド狙いのスタンスは継続する。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが1180枚の売り越しに対して、JPモルガンが910枚の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが2500枚、バークレイズが2050枚、クレディスイスが1320枚程度の売り越しに対して、大和が3460枚の買い越しだった。大和のTOPIX先物買いは日銀のETF買い入れに伴う商いとみられ、この買いにゴールドマン、バークレイズ、クレディスイスが売り向かう形となっている。

株探ニュース

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