ポンドドルは1.37ドル台後半での上下動に終始している。21日線が1.3790ドル付近に来ており、その水準付近での振幅が続いている。1.38ドル台に入ると戻り売り圧力も強まるようで、上値が抑えられている状況。一方、下押しする動きも見られていない。 第1四半期のポンドは対ドルではそうでもなかったものの、対ユーロや円では一貫して力強い展開を見せていた。しかし、第2四半期に入れるとその動きも止まり、次第に上値が重くなって来ているようだ。一時153円台まで上昇したポンド円も、ここ数日は150円割れを試す動きが続いている。 これまでポンドを支援したのはジョンソン政権の迅速なワクチン展開と英中銀がマイナス金利を採用しないとの見方だった。しかし、それも第1四半期でかなり織り込また面も強く、今後は周回遅れとなっていた欧州でのワクチン展開が英国に追いついてくることが予想される中で、先行していた英国の優位性が薄れるとみられている。第1四半期でマイナス金利への期待が完全に剥落されていることから、ポンドを上昇させるためのハードルは高くなっているとの見方も出ている。 むしろ、EU離脱に伴う実体経済への影響や、来月のスコットランド議会選挙など、もともとある英経済へのリスクに市場はより神経質になりつつあるのかもしれない。 GBP/USD 1.3791 GBP/JPY 149.82 EUR/GBP 0.8685 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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